2017年04月07日

「通い猫アルフィーの奇跡」

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レイチェル・ウェルズ 著
中西 和美 訳
ハーパーコリンズ・ ジャパン 出版

 動物が語る小説としては、犬が主人公の『名犬チェットと探偵バーニーシリーズ』が好きですが、この作品の語り手であるアルフィーは、チェットとは違って、飼い主に死なれてしまったかわいそうな猫です。不遇な時期にあっても堅実かつ勤勉に生活を立て直そうとする前向きな姿勢が、とても健気です。しかも、エサを前にして我を忘れてしまうチェットとは違って、人間の心理を鋭く分析しつつ、計画的に自分の家族を助けようと奔走します。

 そんなしっかり者のアルフィーですが、捕まえてきたネズミを持ち帰るという人間にとっては甚だ迷惑な贈り物を繰り返したり、あまり仕事のできないビジネスパーソンのように『忙しい』を連呼したり、意外な面を見せたりもします。随所にユーモアが感じられ、ほのぼのとした気分に浸れるので、風邪をひいて横になっていたときの読み物として最適でした。

 少子化が進む日本では、猫と犬を合わせたペット人口は、子供の人口を軽く上回ると言われているだけに、読めば癒されるこんな作品が増えるのかもしれません。
posted by 作楽 at 05:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 和書(海外の小説) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする