2018年01月05日

「老人犯罪団の逆襲」

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カタリーナ・インゲルマン=スンドベリ (Catharina Ingelman-Sundberg) 著
木村 由利子 訳
東京創元社 出版

犯罪は老人のたしなみ」の続編です。タイトルにある老人犯罪団は、5人で合計400歳という年齢を武器に、認知症のフリをしてピンチを切り抜けるという最終手段に訴えることもありますが、周到に計画を立てたり、リハーサルを繰り返したり、犯罪のたびに手口を変えたりといったプロフェッショナルな面も併せ持つユーモラスな集団です。

 そうはいっても、にわか犯罪団なので詰めが甘く、手に入れた金銭や高額品をいともあっさり紛失してしまうというドタバタだらけで、それが読みどころのひとつになっています。前作同様今作でも、失くしたものが巡り巡って目の前にあらわれる場面がいくつかあるのですが、80歳の現役窃盗犯たちよりも、非現実的な設定になっています。

 そんな笑えるほど非現実的な設定があっても、とりあえず楽しく読めてしまうのは、80歳前後のお年寄りが寝たきりになってしまうのではなく、目標をもって元気に窃盗に励み、社会貢献を果たし、5人の共同生活を楽しむという明るさの為せるワザです。こと老後に関しては、暗いニュースが多い世の中にあって、こういうストーリーは、多少のことは目をつぶる気になれてしまいます。
posted by 作楽 at 05:00| Comment(0) | 和書(海外の小説) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする