2018年11月10日

「花が咲く頃いた君と」

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豊島 ミホ 著
双葉社 出版

 若手の作家が書いただけに登場人物も学生が多く、いじめなどの描写もあるのですが、まっすぐな主人公たちが語る内容は、読んでいて爽やかです。以下の 4 篇が収められた短篇集です。

- サマバケ 96
- コスモスと逃亡者
- 椿の葉に雪の積もる音がする
- 僕と桜と五つの春

 Amazon の内容紹介では、『祖父との交流を描いた「椿の葉に雪が積もる音がする」は必読』とあります。祖父と中学 2 年生の孫娘の関係を孫娘の視点から描いているのですが、わたしの場合、年齢からいって、考えることは祖父に近く、つい祖父の視点で見てしまいました。彼が孫娘に問うた「この本、要らんか?」、結果的には最後の会話になったこのひとことの意味が身に沁みました。

 Amazon の内容紹介では触れられていませんでしたが、わたしが一番気に入ったのは「僕と桜と五つの春」です。学生が主人公ならやはり成長物語がいいというのもありますが、桜の描写とそれに重ねた一途な恋が気に入りました。
posted by 作楽 at 05:00| Comment(0) | 和書(日本の小説) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする