2018年12月20日

「PS, I Love You」

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Cecelia Ahern 著
Hachette Books 出版

 Holly は、2 か月ほど前に夫を亡くしてばかりで何をする気力も起こりません。ある日、母からの電話で実家に自分宛ての小さな包みが届いていることを知ります。もう何週間も実家で預かられている包みを開けると、亡くなった夫 Gerry からの手紙と 10 通の封書が入っていました。彼は、これから毎月 1 通ずつ手紙を読み、そのとおり従うことを求めていました。

 その日から Holly は毎月 1 日になるのを待ちわび、その月名が記された封筒を開け、Gerry がいまもそばにいると感じながらそこに書かれたことを実現しようとベストを尽くします。

 この小説では、29 歳という若さで Gerry と死に別れた Holly が夫からの最後の手紙を読むまでの月日が描かれています。ちょっとした旅行はパーティはあっても、非日常的なことは何も起こりません。でも、これまでも経験した何かを繰り返すことは、Gerry がそばにいたころの暮らしを Holly に思い出させ、彼女の内面をより多く映す役割を果たしています。

 また、それぞれ個性が違う家族や友人がいきいきと話し行動し、それぞれの価値観で彼女に接し、寄り添い、ときにはぶつかりあうなかで、彼女は少しずつ前向きになっていきます。特に、長兄の Richard との関係性の変化は読みごたえがありました。ほかにも、舞台となっているアイルランドの hen party や ball を楽しむ若い女性たちを羨んだりしながら読むと、470 ページもそう長くは感じられませんでした。

 お決まりのハッピーエンドとは違う、ほんわり温かい終わり方も良かったと思います。
posted by 作楽 at 20:00| Comment(0) | 洋書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする