2019年07月14日

「どうぶつ会議」

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エーリヒ・ケストナー (Erich Kästner) 著
ワルター・トリヤー (Walter Trier) 絵
光吉 夏弥 訳
岩波書店 出版

 現代のわたしたちは、子供向け絵本といえば、現実社会に存在する悪意や犯罪などが完全に排除された架空の世界を舞台とした物語をイメージしがちです。しかし、この絵本は違います。正しい目的のためならば、実力行使も辞さない構えで戦う動物たちが描かれています。そういった描写を子供たちに見せるべきではないと考える方もいるかもしれませんが、わたしはこういった絵本もあっていいと思いました。

 それは、子供たちにも知ってもらいたい、考えてほしいというメッセージが感じられたからです。同時に大人たちにも自らの愚かさを知ってほしいという気持ちもこめられていたのかもしれません。

 ある程度の配慮もされていますし、ユーモアのセンスもあって、いたわしい雰囲気は感じられません。この本が日本で最初に出版されたのは、1954 年です。当時は、いまほど子供たちを無菌状態で育てたいという思いが強くない時代だったのかもしれません。
posted by 作楽 at 21:00| Comment(0) | 和書(その他) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする