2008年10月20日

「The New Paradigm for Financial Markets The Credit Crisis of 2008 and What It Means」

20081020[TheNewParadigmForFinancialMarketsTheCreditCrisisOf2008AndWhatItMeans].jpg

George Soros 著
Public Affairs 出版

 著者のSoros氏は、Soros Fund ManagementやOpen Society Instituteの会長をなさっている方です。わたしのレベルでは、経済に明るい方なんだろうな、という漠然としたイメージしかもてないのですが。

 2008年5月に出版されたこの本で、一番インパクトのある内容は、2007年のサブプライムローン問題に端を発した今回の金融危機は、あの世界大恐慌に匹敵する規模のものだという予測です。それを読んで、日本でも不景気が長引き、中小企業の倒産が増えることになるのだろうか、とぼんやりとしたイメージを持っていました。リーマンが倒れるまでは。

 次にきたAIGの資金ショートは、さらに驚きました。証券会社にはなんのご縁もありませんが、保険はわたしの生活の必需品です。国民年金が当てにならないと言われて久しく、個人年金で備えなければ、と思っているのに、保険会社も先行き不透明なのでは、大変です。このままでは、リスク分散のつもりで複数の保険会社と契約していても、結局はひとつの会社とのおつきあいになる可能性もあるような雲行きです。

 大変なことになったと実感が湧き、Soros氏の予測は当たっているのかも、という気がしてきました。

 Soros氏は、この本の中で、サブプライム問題の対処は不可欠であると述べたあと、対応案を提示されています。しかし、現ブッシュ大統領任期中の効果的な対策は難しいことが、暗に示されています。そうなると、今まで以上に経済対策に重きが置かれ、大統領選も本当にどうなるかわからなくなってきます。

 日本の選挙よりも、アメリカの大統領選のほうが気になるくらいです。

 しかし、今の金融危機に不安になっても、なんとかなりそうな気分にもなれました。それは、Soros氏がご自分のご家族、少年時代のことを記されているからです。ナチの占領を経験したハンガリーに生まれたユダヤ系のSoros氏の少年時代は恵まれたものとは言い難かったと思います。それでも、用心深く準備していた父親のおかげで、偽の身分証で過ごす日々を経て、結局アメリカでこれだけの成功を収めることになったわけです。

 今わたしが生きている世界は、生まれによって、命を奪われるような環境にはありません。それだけでも嬉しいことです。くよくよと金融危機の心配をするよりも、景気も含めて何でも、底を打ったら、次は上昇に転じるものだ、ぐらいに考え、自分にできることを頑張っていたいと思いました。
posted by 作楽 at 00:15| Comment(3) | TrackBack(0) | 洋書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
■世界金融危機の直撃を免れたカナダ―日本こそ世界経済の牽引役になれるとき

こんにちは。カナダに関してはハーバー首相の手腕もあったのでしょうか、あるいは結果的にそうなっただけなのかは別にして今回の金融危機の直撃から免れました。日本では、サブプライムローンが大規模に取引された2003年当時は、竹中プランを実施中で、景気が低迷しており、多くの金融機関がサブプライムローンに手を出す余裕がなかったため、今回の金融危機本当は直撃を免れています。カナダは経済規模が小さすぎるので、世界経済の牽引役は無理です。中国もここしばらく、無理です。BRICSも無理だと思います。そうなると、日本がいずれ近いうちに世界経済の牽引役として脚光を浴びてくることになり、内需拡大策に走ることになるものと思います。ただし、私は、そうなるとしても拡大策においてキーワードは「経済・金融」ではなく「社会」にすべきと思います。それは、健全な社会にはじめて健全な経済ができあがり、健全な金融システムが宿るからです。詳細は是非私のブログをご覧になってください。
Posted by yutakarlson at 2008年10月20日 11:21
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Posted by 無料アクセスアップ支援 at 2008年10月20日 17:36
yutakarlsonさん

コメント、ありがとうございます。カナダのこと、英語圏でありながら(情報を得ようと思えば得られるのに)、意外と知りませんでした。
ブログを拝見すると、「身の丈に合った住宅ローン」とあります。大切なことだと思います。ただ、投機対象になっていない住宅という前提ですよね。投機マネーが入ってき過ぎると、住宅価格の乱高下によって意味をなさなくなってしまう気がします。日本はそういう時期があって、苦しかったのではないかと思っています。
Posted by 作楽 at 2008年10月21日 08:14
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