2008年11月14日

英国の議会・政党・政府

 上智大学で受講している、「クィーンズイングリッシュで学ぶ現代英国事情」シリーズの第4回め。テーマは、「議会・政党・政府」

 現在の議会開催場所は、ウェストミンスター宮殿。あの有名なビッグ・ベンと呼ばれる時計塔があります。実は、この時計塔、日本と意外な関係があります。学生時代によく聞いた授業の開始を告げるチャイムは、このビッグ・ベンで正午に奏でられる鐘のメロディが元になっているということです。しかも、それには以下のような歌詞があるのだとか。

All through this hour
Lord, be my guide
That by Thy power
No foot my slide

 そのほか、ウェストミンスター宮殿には、公邸も含まれます。たとえば、Speakerと呼ばれる議会の進行係の公邸。ずいぶんと厳かで華やかなのでしょう。Speakerの地位の高さが伺えます。

 次は、実際の議会の手続きについて。次のような順序で法案は吟味されます。

1.First Reading
billと呼ばれる議案を読みます。(通過してはじめて、actになります)
2.Second Reading
House of Commons(下院)全員で話し合います。
ここが一番重要なステージで、ここを通過すれば、ほぼactです。
3.Comittee Stage
代表の少人数で議案を練ります。
4.Report Stage
Comittee Stageの結果を全員の前で報告します。
5.Third Reading
変更点を確認するため、再度議案を読みます。
6.House of Lords
House of Lords(上院)で議題にかけられます。
否決はできません。反対のときは、actになるのが、1年間遅れます。
7.Royal Assent
形式的なものですが、国王(女王)の裁可を受けます。
ここではじめて、Act of Parliamentになります。

 上院に否決権がないのは、意外でした。また、ケアリー先生の形容を真似るなら、上院では静かにきわめて紳士的に議論されるそうです。下院で、大声をはりあげたりするのとは、対照的とのことでした。

 しかし、この日の授業で一番驚いたのは、議員の候補者の選び方です。小選挙区制で開かれる英国選挙は、各区からひとりしか当選できません。各党がどの選挙区にどの候補者を送り込むのかを決めるそうです。そして、その候補者は、全国の党員から募り、厳正な審査を経て、選ばれます。候補者は、さまざまな職業から、さまざまな強みをもった人たちが選ばれます。

 立候補した人たちは、党員たちの集まる場所で、政策を発表し、政策そのものだけでなく、プレゼンテーション能力などを厳しく評価されます。

 日本と比較してみたとき、それぞれの市民の政治に関わろうとする意識の違いに驚きます。また、世襲制のように見える日本の議員と違い、さまざまなバック・グランドを持つ人を積極的に採用していく姿勢は、日本の国民不在政治とは縁遠いと思います。そうは思っても、自らが変わっていかなければ、という気持ちをもてないのは、やはり「あきらめ」なのかもしれません。
posted by 作楽 at 00:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 勉強会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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