ミレニアム2 火と戯れる女 (上下巻)
- Stieg Larrson 著
- ヘレンハルメ美穂/山田美明 訳
- 早川書房 出版
- 1700円
書評/ミステリ・サスペンス

前作の「ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女」のときと同様、読み始めると止められません。何時間も読み続けて、肩が張ってきても止められず、楽しいのか痛いのかわからないまま、読み通しました。
今回、展開の中心となっているのは、リスベット・サランデルの過去。強烈な個性で読者をつかんだに違いない彼女の際立った能力や個性の成り立ちが明らかになります。前作でも"十分共感できる"登場人物だったのですが、今回はさらに意外なことが見えてきて、彼女が感じた閉塞感や孤独感が伝わってくるだけに、彼女の強さに羨望を覚えました。
物語は、前作で大金を手に入れたリスベットが長い旅に出ているところから始まります。ふたたび、スウェーデンに戻ってきて間もなく、リスベットはある事件の容疑者として、大々的に警察から追われる羽目になります。社会性が著しく欠如しているリスベットですが、次々と彼女を応援しようとする人たちがあらわれます。ミレニアムという雑誌の発行責任者であるミカエル・ブルムクヴィスト、リスベットの元雇用主ドラガン・アルマンスキー、リスベットの元後見人ホルゲル・パルムグレン、リスベットにボクシングを教えていた元プロボクサーのパオロ・ロベルト。しかし、リスベットはリスベットで得意の調査能力を活かして、自分で全容を把握しようと動きます。
事件を追う警察内部は、メンバそれぞれの思惑で分裂し、十分な捜査がなされません。読者は、それを苛立たしく思いながらも、ミカエルなどリスベットを応援する人たちに引き込まれていってしまう展開です。
次のシリーズ第三弾が待ち遠しいです。リスベットは社会復帰できるのか? ミカエルとリスベットの関係は? ミレニアムは存続するのか? 何より気になるのは、過去において不当に扱われることしかなかったリスベットが、当作で信頼してくれる人たちを得たことにより、次作でどう変わるのかです。


今回私は献本を受けれなかったのですが....やっぱり買いたくなりました。リスペットの過去、知りたいです。
今度買おうかと思います。
ありがとうございました。
コメントいただき、ありがとうございます。わたしも献本いただけなかったら、買って読もうと思っていました。なにしろ、三部作なので。(思っていた以上に前作との関連が強く、主人公が同じだけど、エピソード自体は独立しているシリーズものではありませんでした。)
シリーズ一作目をお読みになられたのなら、お勧めしたいです。
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コメントありがとうございます。わたしも引き込まれてしまいました。なんといってもリスベット独自の価値観というか正義感というかに気持ちが入ってしまいました。