2010年02月05日

「ようこそキミワルーイ屋敷へ」


ようこそキミワルーイ屋敷へ
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書評/SF&ファンタジー


 主人公のアラミンタはなかなか傑作。なにしろ、幽霊を探していて、実際にご対面となったときのシーンがこんな感じなのですから。
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 意地悪な足かせ幽霊じゃなくてよかった。あたしはほっとして、少年のそばにいくと、たしかめた。「あなた、ほんものの幽霊?」
 少年は答えない−−答えるどころか、まるで幽霊でも見たというようにおびえた顔をしている。正直いって、少しがっかりした。これじゃあ、逆じゃないの。おびえるのはあたしのはずなのに。
「で、なんて名前?」きいてみた。
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 幽霊を見つけたくて手を尽くしてきただけあって、初めてでも堂の入った幽霊あしらいというか。子供子供していない個性的な主人公で楽しめます。(アラミンタの年齢は書かれてありませんが、小学校低学年くらいの雰囲気で、読者層もそれくらいを意識しているのではないでしょうか。)

 あと、幽霊に相応しい屋敷も用意されています。幽霊が同居していても簡単には出くわさないくらい広い屋敷です。アラミンタは、木曜日の寝室、金曜日の寝室、と曜日ごとに寝室を使い分け、ダビーおばさんが料理する台所も第二台所、第三台所、とナンバリングされているほどです。しかも、コウモリの部屋まである屋敷なのです。

 そして、キミワルーイ屋敷の先住者ともいうべき幽霊たちも個性的です。片方は幽霊らしい幽霊で、もう片方はそんな幽霊もアリなのか、と思うような外見で滑稽です。

 こんな風に幽霊を発見したひょうきんなアラミンタと変わり者幽霊のシリーズはまだまだ続くようで、楽しみです。
posted by 作楽 at 00:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 和書(海外の小説) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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