2010年05月20日

「日本人の知らない日本語2」

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蛇蔵/海野凪子 著
メディアファクトリー 出版

 前作「日本人の知らない日本語」の大ヒットで出てきた続編だと思います。今回も笑えました。いまさらですが、心から笑える理由は、日本語教師である凪子先生の生徒さんに対する思いやりがあるからだと思いました。

 なんとなく音が似ているからなどという理由で生徒さんが日本語を間違えても笑いを堪えながら優しく対応する姿も、文化圏が違う国々から集まる生徒さんそれぞれの文化を知ろうと努める姿も、日本のアニメや武士・忍者などの文化をそのまま日常に持ち込もうとする生徒たちを諌める姿も、人を人として尊重する思いやりにあふれている気がします。

 それに、とんでもないことを質問されたらどうしようとドキドキするさまを素直に見せている部分も共感できます。(日本語を不自由なく使えているからといって、語源からニュアンスの差異まですべてわかるわけではないことは、前作で実感できました。)

 今回一番笑えたのは、漢字の読みをテーマにしたもの。クララさんという女性が失恋します。泣きはらした顔をほかの寮生に見られたときに備え、クララさんは泣いていた理由を辞書で調べます。「失恋」を見て、恋を失うと書くのかと納得したのですが、いざ友人から理由を問われたとき、クララさんは「しつこい(失恋)」といってしまい、友人からしばらく相手にされなくなってしまいました。音読みと訓読みがそれぞれ複数ある可能性があって、熟語になったときも自由に組み合わせができてしまうなんて、本当に日本語の面倒なところだと思うのですが、「失恋」を「しつこい」と読むとは、この歳になると思いつきもしないので、思いっきり笑えました。(もっと日常的に使わないことばなら、わたしも次々と読みを間違えられるのですが。)

 ここまできたら、ぜひ第三弾も出版して欲しいです。
posted by 作楽 at 00:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 和書(日本語/文章) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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