2010年09月17日

「大阪弁おもしろ草子」

20100917「大阪弁おもしろ草子」.jpg

田辺 聖子 著
講談社 出版

 次のような目次です。

よういわんわ−−古語について
ちちくる−−上方弁の淫風
そやないかいな−−語尾と助詞
けったくそ悪い−−大阪弁の猥雑
はる−−大阪弁の敬語
タンノする−−好もしき大阪弁
明治・大正の大阪弁(その一)−−大阪弁の表情
明治・大正の大阪弁(その二)−−大阪弁の陰影
新大阪弁−−大阪弁のせつなさ
いてこます−−大阪弁のバリザンボウ
あたんする−−過ぎし世の大阪弁
せいてせかん−−大阪弁の機能(はたらき)

 東京に住んでいると、通じないかもしれないという懸念からあまり関西弁を話さなくなりました。不自由を感じる場面も多く、結局話さないという選択をする状況もあります。その一番の原因は、わたしの場合、上記の「そやないかいな」にある語尾と助詞ではないかと思っています。あまりはっきりさせずに、異を唱えたいときなど、関西弁の語尾のバリエーションが使えない不便さを感じました。「ちゃんとせなあかんのんちゃうの?」とか、さらには「ちゃんとせなあかんがな」と相手の問題を一緒に考えるような立ち位置で柔らかく言いたいと思っても、標準語でどう言えばいいのか、いまだにわかりません。

 あと、これほど便利なものを手放す大変さを痛感したのが上記の「はる」。この敬語は、親しくお付き合いさせていただいている先輩などと話すときに最高に重宝します。また、仕事などで尊敬できる年下の方と話すときも、硬くなり過ぎず、敬う気持ちを伝えられて便利です。もちろん、敬語を使えばいいのですが、「行きますか?」のことを「いらっしゃいますか?」というのは、近しい人に使いづらい気がするのはわたしだけでしょうか? 「行かはりますか?」いいことばだと思います。

 著者の鋭い洞察に驚きながら、深く共感できました。
posted by 作楽 at 00:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 和書(関西) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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