2010年10月04日

「陸軍士官学校の死」

20101004「陸軍士官学校の死」.jpg

ルイス・ベイヤード (Louis Bayard) 著
山田 蘭 訳
東京創元社 出版

 小説家・詩人として有名なあのエドガー・アラン・ポオが陸軍士官学校に在籍していたことがあるなんて知りませんでした。(どうも放校になったようですが。)

 その時期に陸軍士官学校で殺人事件が起こり、その探偵助手としてポーが活躍するという設定の推理小説です。

 探偵役となるのは、士官学校の近くに住む元警官ガス・ランダー。親子ほども年齢の違うランダーとポオですが、不思議と友情を育み、なかなかの探偵コンビへと展開していきます。

 ポオのファンなら、彼がとても個性的に描かれているので楽しめるのではないでしょうか。解説によると、ポオがランダーに宛てた報告書というかたちで書かれたポオの文体は本物を模したものだそうです。(わたしは、ポオの文体に明るいわけではないので残念ながらまったくわかりませんでした。)

 でも、この本で一番驚いたのは、ポオが最後の最後に明らかにする真実でした。それまで微かに感じていた違和感がきれいに解けていったさまは見事でした。それだけいろいろなヒントが埋め込まれていたのに、わたしはすっかりと騙されてしまったわけです。慌てて最初のページに戻ってみると、結末を読む前に読んでいたはずなのに見落としてしまっていたことが多いことに自分で驚きました。

 途中、中だるみに思えるところもあるのですが、ぜひ最後まで読んでいただきたいです。
posted by 作楽 at 00:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 和書(海外の小説) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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