2012年02月06日

「でぶじゃないの、骨太なだけ」

20120206「でぶじゃないの、骨太なだけ」.jpg

メグ・キャボット (Meg Cabot) 著
中村 有希 訳
東京創元社 出版

サイズ14でもでぶじゃない」の続編で、シリーズ完結編です。殺人事件の絶えないニューヨーク大学の<死の学生寮>で副寮母として働くヘザーは、職員が学位を取得する際は授業料が免除になるという特典を狙っているものの、正規授業を受ける前に数学の補講を受けなければならないってところで、前作は終わっていました。

 そして今作が始まってみると、その数学補講担当の数学部助教授先生と男女の仲になっているなんて、どういうことですか!? って、メグ・キャボットの策にあっさりとはまってしまいました。しかも、ことボーイ・フレンドのこととなるとヘザーの饒舌さに拍車がかかっているではありませんか。でも気をつけて読んでみると”恋”という単語は避けられていて、コージーミステリのお約束が守られていることに安心しつつ、事件が起こるのを待つという展開です。

 今回殺害されたのは、ヘザーの上司。しかも、拳銃で頭を撃ち抜かれるという、またもや大学キャンパスに似つかわしくないショッキングな殺害方法です。

 そして、濡れ衣を着せられた学生を救うべく前作同様捜査に乗り出すヘザーの明るさとユーモアのセンスは読んでいてうきうきしました。わたしのお気に入りのマグダの登場が今作では少ないのが少しばかり残念ですが、そのぶん、ヘザーがあっちこっちで繰り出すお喋りと、心のうちのお喋りの浮かれっぷりとツッコミぶりには、じゅうぶん笑わせていただきました。一番好きなのは、大学生のジェイミーと一緒にチェリークランブルをパクつく場面と、そのくせその直後に若い子の食べっぷりにはついていけなくなったと呟くところです。

 ヘザーのお喋りは、いつでも楽しみでした。シリーズが終わってしまって残念です。
posted by 作楽 at 00:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 和書(海外の小説) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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