2007年01月11日

「売れるお店の色彩学」

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葛西 紀巳子 著
同文舘出版 出版

 ショッピングの途中で立ち寄ったお店。そのお店に対しては何かしらの印象を持つことになります。美しいと思ったり、もう少し整理すればいいと思ったり。

 たとえば、「ゴチャゴチャした店内」と「単調な店内」の境界線はどこにあるのでしょうか?そして、「単調な店内」と「美しい店内」の境界線はどこにあるのでしょうか?それぞれの境界線は、基本的には主観で決まるものだと思いますが、その主観でさえ、うまく説明できない自分自身に対するヒントがこの本の中にありました。

 「売れるお店の色彩学」によると、6つの構成要素があるそうです。
 1. 色
 2. かたち・柄
 3. 素材
 4. 大きさ
 5. 線の種類 (商品のアウトライン)
 6. 方向性(商品を置いた時の向き)

 それらがすべて揃っていると単調になり、すべてが異なっていると何のまとまりも感じさせなくなってしまうという理論です。つまり、色・かたち・方向性は同じにして、素材・大きさ・アウトラインは遊ばせるようにすると、すっきりとしながらも単調にならず、美しい印象を与えることができる、というものです。

 なるほど、と感心させられました。

 同じように、なるほど、と思ったことがもう1点あります。日本は南北に長い国であり、中央の山脈によって、気候が東西で分断されていることから、「地域によって色の見え方が変わり、それが好みの色に反映していく」とあります。例として、沖縄と東京では赤の見え方が違うことを挙げています。

 よく色彩の勉強というと色相環や明度・彩度から入っていくイメージがありますが、この本は、身近な商品や街並みから具体的な例をあげ、お店や商品を作っていく上でどういうことに気を配ればいいのかが、わかりやすく説明されています。

 難しい勉強というイメージを抱くことなく、「なるほど!」と雑学を仕入れる気分で本を読み進めると、かなり色の知識が身につくように書かれています。お店や製品、街並み作りに関わる人には一読の価値がある本です。
posted by 作楽 at 00:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 和書(その他) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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