2007年01月29日

「Just Another Day in My Insanely Real Life」

20070129[JustAnotherDayInMyInsanelyRealLife].jpg

Barbara Dee 著
Margaret Mcelderry 出版

 急に、大人向けの英語本が読めるようにはならないので、児童書から徐々に読んでいこう、という意識で児童書を読んでいます。

 いわば、ある目的のための手段として読んでいるのですが、実際にいくつか読み始めて思ったのは、児童書とひとくくりにはできないということです。語彙が平易であったり、ボリュームが少なめだったり、主人公が大人ではなかったり、という点ではほぼすべて共通ですが、こと内容に関しては、さまざまです。中には、大人でものめり込んでしまうようなものも少なくありません。

 たとえば、「Double Identity」などは、大人でも、議論を戦わせることができるようなテーマを扱った本だと思います。

 また、この「Just Another Day in My Insanely Real Life」の心理描写は細やかで、大人向けの小説と変わりなく、感情の揺れが書かれています。もちろん、子供が抱える悩みがテーマなので、大人なら、ひとりひとりがその人なりの答えをすでに持っているような悩みですが、子供の心理描写がうまく、似たような悩みをひとつでも持っている子供なら、かなり感情移入してしまうと思われます。

 主人公のCassieは12歳で、両親が一旦別れたため、母親、姉、弟とアパートに移り住みます。父親が不在になったため、母親がフルタイムで働き、ベビーシッターも居ません。

 そんな状況の中で、Cassieは、弟の面倒を見ることをはじめ、家の中のことをすべて押し付けられます。学校では、要領よく立ち回る子たちの真似をして後悔したり、友達との関係に悩んだりします。よくこれだけのことが、たった12歳の子供に降りかかってくるかと思われるくらい、いろいろ起こります。

 たしかにまともではない日常ではありますが、殺人事件などのような派手な事件が起こるわけではありません。あくまで子供の日常なのです。

 だけど、おもしろくて先へ先へと読み進めてしまうのです。私が大人になりきれていないせいか、「そうそう、そういうこと、悩むんだよねぇ」と子供のように感情移入してしまいました。それだけ、心理描写がうまいと思うのです。たとえば、宿題をこなすにしても、少ない手間でいい成績を取ることを優先するのか、自分が納得できるレベルのものを提出するのか、Cassieが葛藤がすれば、私は自分の仕事のことをちらりと思ってみたり。

 読むだけの語学力があったかどうかはまったく考えずにいえば、Cassieの年代の頃に読みたかった本です。
posted by 作楽 at 00:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 洋書(Young Adult) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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