2014年04月07日

「ホテルローヤル」

20140407「ホテルローヤル」.jpg

桜木 紫乃 著
集英社 出版

 以下から成る連作短編集です。

−シャッターチャンス
−本日開店
−えっち屋
−バブルバス
−せんせぇ
−星を見ていた
−ギフト

 切ないというか、侘しいというか、人混みのなかで感じる孤独のような、説明しづらい寂寥感のある作品が多かった気がします。

 とりわけ、やりきれなさを強く感じたのは「本日開店」です。住職である夫や寺をを助けるため、お布施をもちかえる妻には秘密があります。その秘密に気づいていながら一切触れない夫。そして夫に見透かされていると感じながらも、ただ前に進むしかないと感じている妻。

 言葉を介さないふたりのあいだの承認や拒絶といった気持ちのやりとりに、気持ちが伝わるゆえの辛さのようなものを感じました。目を逸らすよう避けていることを思いださせるような作品でした。
posted by 作楽 at 05:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 和書(日本の小説) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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