2014年04月12日

「学問」

20140412「学問」.jpg

山田 詠美 著
新潮社 出版

 練りに練られたものと感じさせる構成になっています。主人公の仁美は、彼女が美流間市に引っ越してきた7歳のときから、高校生時代までしか語りません。それでも、読者は、その後の仁美とその友人が死ぬまでの人生を考えずにはいられないように出来ています。そして、彼女たちそれぞれの大人時代を考えるとき、彼女たちが小中学生のときに経験したことがどう影響したのかを自然と想像してしまうのです。

 仁美にとっての学問は、究めても究めてもきりがない深いものであり、そしてその過程で学んだことは、その後の人生において極めて大きな意味をもつものであり、ともに学んだ学友は親友とも呼べる特別な友達でした。

 そう仁美のことを受けとめるとき、やはり自分自身のことも振り返らずには、いられません。そういう風に練られた構成なのだと思います。
posted by 作楽 at 05:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 和書(日本の小説) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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