2015年01月23日

「日本語文法の謎を解く――「ある」日本語と「する」英語」

20150123「日本語文法の謎を解く」.jpg

金谷 武洋 著
筑摩書房 出版

日本人のための日本語文法入門」が面白かったので、日本語を教えるときに使われている日本語文法に関する本をまた読んでみました。

 日本語の構造に関しては、基本的に「日本人のための日本語文法入門」と似たような説明なのですが、とりわけ面白いと思ったのは、助詞の"は"を用いた"〜は"は、主語ではなく主題だという説明です。

 "〜は"は、主題であるということは、「日本人のための日本語文法入門」にも書かれてあったのですが、主語ではないという意見に納得はできても、主題というものが、いまひとつ理解できませんでした。しかし、以下のふたつの例を見ると、理解できたような気がしました。

例1) この本は、タイトルに惹かれた。すぐ読んだが面白かった。

例2) 吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生まれたか頓と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いて居た事丈は記憶して居る。

 どちらも最初に"〜は"と述べられた内容が、次の文以降に影響を及ぼしています。

 主語が登場したあとの文では、前の文と主語が変わっていないかぎり、その主語が省略されるという意見を聞いたことがあります。その意見に従って、上記の例を見てみます。例1においては、いずれの文でも"この本"が主語であるとは考えられません。また例2では、"〜は"は主語とする説に従えば、ふたつめの文の主語は"名前は"になってしまいますが、みっつめとよっつめの文の主語は、おそらく"吾輩"ではないでしょうか。

 日本語では、主語がもともと存在しないと考えるべきか、あるいは主語が省略されていると考えるべきかは不明ですが、どちらにしても助詞の"は"を目印に主語を見つけるのは意味がないと理解できました。

 これらの例文の"〜は"が次の文までも影響を及ぼしているのを見ると、主題というものが以前より把握できた気がします。
posted by 作楽 at 05:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 和書(日本語/文章) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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