2015年11月26日

「赤い月」

20151126「赤い月」.jpg

なかにし 礼 著
文藝春秋 出版

 満州国の盛衰に翻弄されながらも、自らの感情に素直に生きた女性(作者の母親がモデル)の物語です。昭和初期、女性が家に縛られていた時代に結婚していながらも恋を追い求め、騒乱の世において何がなんでも生き抜こうとする姿はドラマチックではありますが、なんとなく薄っぺらな印象を受けました。

 満州国に渡る以前の恋愛、渡ってからの右肩あがりの発展、諜報活動の密告、敗戦とその後の引き上げなど、あまりに多くのできごとが作品のなかに詰まっていて、登場人物にこまやかな感情の動きが見られないことがその原因かもしれません。やや物足りなさを感じました。
posted by 作楽 at 05:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 和書(日本の小説) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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