2016年04月29日

「今朝の春」

20160429「今朝の春」.png

高田 郁 著
角川春樹事務所 出版

想い雲」の次にあたる、みをつくし料理帖シリーズ第四弾です。料理人である澪は、倹しい暮らし向きの人でも通える料理屋で料理をする庶民という位置づけで前巻まで進んできました。それがここにきて料理屋を一流にして富を得るという大変な目標が掲げられ、この先はサクセス・ストーリーへ転ずる気配も感じられるようになりました。

 現代を舞台にすれば描きにくいことを描くのが時代小説の特徴のひとつであると、そう理解していても、少しばかり寂しい感じもしました。

 お料理のほうは、いままでと変わることなく美味しそうなものが次々と登場します。異色なのは、ほうき草の実です。古くは飢饉食として食べられていたそうです。読んでいてピンときませんでしたが、巻末のレシピで『とんぶり』とあって、本来は食べるものではなかったということを初めて知りました。みをつくし料理帖シリーズのメニューを再現した食堂を誰かつくってくれないかと思いました。
posted by 作楽 at 05:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 和書(日本の小説) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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