2007年06月14日

The Rose Queen (Missing Persons)

20070614[TheRoseQueen].jpg

M. E. Rabb 著
Puffin 出版

 「The Switch」では、児童書の中で、子供がそんな衝撃的なこと(重大な犯罪に関わること)を知ってしまっていいのか、と思いました。この「The Rose Queen」では、児童書の中で、未成年がそんなことをしてしまっていいのか、と思ってしまいながらも、ドキドキとそのスリルを味わいました。

 母親が行方不明になり、結局は事件に巻き込まれ死んでいたことがわかったSam(17歳)とSophie(15歳)姉妹。不幸なことに、今度は父親が病気でなくなり、義母と残されてしまいました。妻を捜し疲れた上、その死亡を知って悲しむ父親の心に入り込んでいた義母は、父親の前では優しい義母を演じていたのかもしれません。父親は義母を信じ、二人の娘を託して死んでいきます。

 でも、実は、義母には義母の計画がありました。Sophieを授業料の安いカナダの寄宿舎に放り込み、義母は義母の生活をエンジョイするつもりのようでした。高校を卒業しているSamは、今住んでいるニューヨークの大学に進学する予定なので、Sophieがカナダに飛ばされてしまうと一緒に暮らすことはできません。

 二人きりの姉妹なのに、Sophieがたった15歳で離れ離れになってしまうことに耐えられないSam。そこで、Samは、とんでもない行動に出るのです。

 母親の生命保険や父親の貯蓄をすべて持って、Sophieと二人で、逃げ出すのです。単なる子供の家出ではありません。いろんな偽造に関わっている学校の友人Felixに頼んで、偽の運転免許証などの証明書をバッチリ用意し、しかもSophieの保護者として振舞えるように年齢も21歳と詐称するのです。自分たちの顔写真をすべて処分して警察に渡らないようにし、髪の毛の色を変え、実際の逃亡先とは違う行き先のチケットの書類を家に残してくる用意周到さです。

 彼女たちの向かった先は、Indiana州。母親が行方不明になり、殺害された場所。そこには、Felixの偽造の師匠といえる人物がいるのです。しかし、彼女たちの車は、幸か不幸か、目的地にたどり着く前にVeniceという小さな町で動かなくなってしまいます。そこで留まることを余儀なくされた上、結局、そこでしばらく住むことに。

 立派な犯罪に手を染めている未成年が主人公でいいのかしらん、と思いながらも物語は面白く展開していきます。なんといっても、種をまく名人Sophieは、じっとしていません。そんなリスキーなこと、やらなければいいのに、と思うようなことをつい、やってしまうのです。

 最後の展開が少しあっけない気もしますが、シリーズの1巻といえば、そこまでの経緯や登場人物の説明が多くなりがちなので、これでも充分楽しめました。

 シリーズ2巻も読んでみたいと思います。
posted by 作楽 at 00:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 洋書(Young Adult) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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