2017年05月24日

「たたみかた 福島特集」

20170524「たたみかた」.png

三根 かよこ 編
アタシ社 出版

 30代のための社会文芸誌だそうです。想定読者とは随分世代が違いますが、30代のころに、社会文芸誌というジャンルの雑誌を目にした記憶がないので、読んでみたくなりました。

 この創刊号は、東日本大震災、特に福島をテーマとしていますが、一番印象に残った記事は、福島とは何の関係もない記事でした。テロ組織に加入しようとする人を思いとどまらせたり、すでにテロ組織に入ってしまった人を脱退させたりする活動をソマリアで実施している永井陽右氏(25歳)に、編集長である三根氏(1986年生まれ)がインタビューした『この世紀のヒーロー』という記事です。

『話せばわかる』という考え方を一切否定し、『絶対に分かり合えない』という前提にたって、社会をよくしたい、世界を平和にしたいと考えて活動している永井氏の姿勢に共感すると同時に、その若さでそんな風に考えられる人がいることに心強さを感じました。

 この雑誌の紹介文に『合意形成を成し遂げるための必読書!』とあります。もちろんこの雑誌を読んでも、合意形成に到達する道筋が見えるわけではありませんが、社会における人と人の交わりが希薄になり、家族が小さくなり、真っ向から意見を闘わせる機会が少なくなっているいま、こういう雑誌のニーズが生まれたのだろうかと想像しました。
posted by 作楽 at 05:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 和書(その他) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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