2007年06月18日

「記者ハンドブック -新聞用字用語集 第10版」

20070618[KishaHandbook].jpg

 「編集者という病い」で何十回も出てくる動詞のひとつに「切り結ぶ」というのがあります。私の中では、「切り結ぶ」ではなく、「斬り結ぶ」でないと、刀を交えるあの真剣さの雰囲気が出ないので、気になり、「記者ハンドブック」を開いてみました。

 「記者ハンドブック」は、基本的に新聞に掲載する際の文字の基準になっているものですが、常用漢字かどうかも知ることができます。(新聞で使われる漢字は、新聞漢字表にまとめられています。常用漢字と新聞漢字表の差分は、この本の最初に明記されています。)

 「切る」を見ると、「伐」は新聞漢字表にない音訓に分類され、「斬」「截」「剪」は、新聞漢字表にない字に分類されていました。私にとっては「斬」や「剪」は一般的に読み書きされる字なので、あらためて常用漢字の範囲を認識させられました。しかし、「剪」がなければ剪定などは、どうするんでしょう。この本によると、読みがなを付けるか、枝切りや刈り込みなどのことばで置き換えるようです。

 個人の気持ちの面では、この用語集をひくと「斬」が「切」になり、慣れ親しんだものをもう使えないといわれたような気分ですが、実務面では、こういう用語集は書類作成時の基準になって便利だとも思います。

 もちろん用途が違うので、国語辞書に比べると語数も大変少ないのですが、それとは引き換えに便利なリファレンスが含まれています。

 たとえば、地名表記。四谷怪談で有名な四谷あたりですが、実際に行ってみると、あちこちに見られる標識は、「四谷」だったり、「四ツ谷」だったり、混在しています。この用語集によると、「四谷」は、町名、小学校名、警察、「四ツ谷」はJR、地下鉄の駅名だそうです。「紛らわしい地名」の部分に載っています。生まれ育った町でなければ、なかなか区別しにくい表記も手軽に調べられます。

 また、便利に使っているのが、「外来語用用例集」。FAXのことを私は「ファックス」と書いてしまうのですが、これを見ると、「ファクス」が一般的なようです。耳で聞く音をもとにカタカナにするときは、統一性に欠けやすくなるので、重宝しています。

 改版もわりと頻繁にあるので、情報の新しさの面からも持っていて損のないリファレンスとして手元に置いています。
posted by 作楽 at 00:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 和書(日本語/文章) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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