2019年08月26日

「これだっ!という『目標』を見つける本」

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ケン・シェルトン (Ken Shelton)/リチャード・H.モリタ (Richard H. Morita) 著
イーハトーヴフロンティア 出版

 前半は一般的な啓発書と同じように、自分にあった目標を見つけることが重要であるという意見が述べられています。後半は前半とは違って、小説風に自分にあった目標を見つけるきっかけに恵まれた人物が描かれています。

 あの手この手で自分にあった目標を見つけよと訴えるくらいなら、具体的なプロセスについてもっと掘り下げて欲しかったと思います。何かを理解することとそれを実践することは別で、いくら頭で理解していても実践する場では実践特有の問題が起こるものです。それについては別の本で学んでくださいというスタンスでは一冊の本として完結していないように思え、物足りなさを感じました。

 わたしの場合、家族がいないので、添付の質問シートがあまり意味をなさなかったり、手に入れたい、自由にしたい、やめたいなどと思うものがなかったりしました。自分に該当する数少ない質問に満足に答えらず、行き詰ってしまいました。

 ただ、自分の目標を見直せなかったとしても、過去を振り返り、過去を解釈しなおし、肯定的で前向きな自己認識をもち、『本当の自分』が興味を持てることを目標に設定する大切さには納得できました。いい学校に行っていい会社に就職のうえ出世するだとか、起業し収益をあげて企業規模を拡大するとか、右に倣えで自分の理想を描いても辛いだけだということがこの歳になるとわかるからです。

 この本に真の価値を見出すのは、人並み以上になろうと本当に頑張っている方々かもしれません。

 ロシュフコーは言っています。『我々は、どちらかと言えば、幸福になるためよりも、幸福だと他人に思わせるために四苦八苦しているようである。』
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2019年08月13日

「仕事が早く終わる人、いつまでも終わらない人の習慣」

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吉田 幸弘 著
あさ出版 出版

 もっとも目を惹く特徴は、読みやすいことです。ひと組ずつ習慣をとりあげ、タイトルと同じように仕事が早く終わる人と終わらない人で比較しています。

 42 列挙されている習慣の比較のひと組に、自信をもてずにいたものの自ら実践していた習慣が含まれていました。
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早く終わる人はマニュアル化思考、
終わらない人は結果が出ればいい思考
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 まず仕事が早く終わらない人の特徴として『仕事から学んだことがあっても、何も記録に残していないので、次に同じような仕事が入っても改善につながりません。』対照的に、早く終わる人は、『仕事から学んだことを整理して、その都度ノウハウをマニュアル化します。その結果、次回の仕事のクオリティがアップし、作業効率が上がっていきます。これが時間の短縮化につながっていきます』とあります。

 押さえるべきポイントを挙げ、次の機会に思い出せる程度に詳しく記録しておくと次の機会に重宝するいっぽう、それなりに時間がかかるうえ、次の機会が必ず巡ってくるかわかりません。そのため、この考え方に自信がもてずにいましたが、これからも続けていこうと思いました。

 そのほか、絶対こういうことはしないでおこうと思っていることも仕事が終わらない人の習慣に含まれていました。
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早く終わる人は「何を言ったのか」を重視し、
終わらない人は「誰が言ったのか」を重視する
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 いわゆる上ばかり見ている人を見て、反面教師にしたいと思っていたので、共感できました。
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早く終わる人は下の人からも学び、
終わらない人は上の人からだけ学ぶ
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 常に学び続けないと新しい技術についていけない時代なのに、自分の年齢はあがっていくばかりなので、このことも絶えず忘れずにいたいと思います。
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2019年07月23日

「最適な『人生のペース』が見つかる 捨てる時間術」

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若杉 アキラ 著
日本実業出版社 出版

 わたし自身も本音では著者と同じように無駄な時間だと考えていたのに踏ん切りがつかず行動に移せなかったことがいくつかあります。

 ひとつは、乗り気ではない飲み会への参加です。プライベートではもう、楽しい飲み会へのお誘いしかないのですが、同僚との飲み会は、乗り気ではなくとも時々参加しています。著者は、飲み会に行かないせいで不利益を被るような会社は、そもそもいる意味があるのか疑問に思うといいます。そのことばに納得できたので、これからは自分の時間優先で割り切ってお断りできそうです。

 もうひとつは、さらに難易度の高い問題です。わたしが興味をもてないイベントの集客に、わたしが大切に思っている方が関わっていてお誘いされるケースです。当日、わたしにとって大切な方とお話できればそれだけで行く価値はあるのですが、集客に関わっているくらいなのでお忙しそうで声をかけられない場合がほとんどです。著者は、そんなケースで演劇に誘われたときのお断り例をこう書いています。
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お誘いありがとうございます (誘いに感謝)。
先日のお話とても楽しかったです (これまでともにした時間に好意を示す)。
今回は〇〇の劇なのですね。いつも応援しています (これからも好意があると示す)。
あいにく当日伺うことはできませんが、素敵な舞台になることを願っています (理由を伝えずに断る)。
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 ポイントは、理由を伝えていないことです。目からウロコです。これから参考にさせていただきたいと思います。
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2019年07月22日

「現役東大生の世界一おもしろい教養講座」

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西岡 壱誠 著
実務教育出版 出版

 この本の内容紹介にあるとおり、古今東西のできごとを『風が吹けば桶屋が儲かる』方式で解説しています。つまり、そういう因果関係の連なりを組み立てられるかもしれないけれど、そうではないかもしれないといった話を現代の若者言葉を取り込みつつ楽しく解説しています。

 たとえば、日本では 2000 年代に入ってショッピングモールが地方に増えました。(これについては説明されていませんが、大規模小売店舗法が廃止されたことが引き金になったと思われます。) それにより地方の駅前商店街はシャッター街になり、若者は自分たちの商店街を潰したショッピングモールで働くのが嫌で都会で働くようになったと説明しています。そういった心理的要因もあったと思いますが、このころ大学への進学率が 50% に迫る勢いで増えていました。そのため、都市部で大学生活を送った若者がそのまま就職したという要因もあったとわたしは推測していますが、著者はそういった要素はすべて切り捨てて簡略化しています。

 その結果、論点の展開が教養かエンターテインメントか、ちょっと微妙なラインを彷徨う感じになっていますが、この本で著者が伝えようとしたことは、大切なのは知識を覚えることではなく、知りえたこと同士の関連性を考えてみたり、応用してみたり、学んだことを活用することの大切さだと思います。

 若い人たちに向けたそのメッセージは伝わっているのではないかと思います。
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2019年07月14日

「どうぶつ会議」

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エーリヒ・ケストナー (Erich Kästner) 著
ワルター・トリヤー (Walter Trier) 絵
光吉 夏弥 訳
岩波書店 出版

 現代のわたしたちは、子供向け絵本といえば、現実社会に存在する悪意や犯罪などが完全に排除された架空の世界を舞台とした物語をイメージしがちです。しかし、この絵本は違います。正しい目的のためならば、実力行使も辞さない構えで戦う動物たちが描かれています。そういった描写を子供たちに見せるべきではないと考える方もいるかもしれませんが、わたしはこういった絵本もあっていいと思いました。

 それは、子供たちにも知ってもらいたい、考えてほしいというメッセージが感じられたからです。同時に大人たちにも自らの愚かさを知ってほしいという気持ちもこめられていたのかもしれません。

 ある程度の配慮もされていますし、ユーモアのセンスもあって、いたわしい雰囲気は感じられません。この本が日本で最初に出版されたのは、1954 年です。当時は、いまほど子供たちを無菌状態で育てたいという思いが強くない時代だったのかもしれません。
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