2018年11月29日

「ジャパン・シフト (仕掛けられたバブルが日本を襲う)」

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原田 武夫 著
徳間書店 出版

 この本が積読状態にあったまま 6 年が過ぎ、日本でのバブル到来予測を 2012 年に書いた著者の予見能力を試す結果になってしまいました。

 バブルは、はじけてみないとわからないといわれますが、少なくとも東京で不動産を見ている限り、不動産バブルは起こったように思います。(著者の予想では、2018 年にはバブルは終わっているはずですが、時期については予想外れになった模様です。)

 第二次安倍内閣が始まったのが 2012 年 12 月、異次元緩和の黒田総裁が就任したのが 2013 年 3 月、それ以降の東京を見ていて、バブルを仕掛けた理由と方法について思うことは、概ねこの著者が書いているとおりです。株価がつりあげられ、相続税が増やされ、不動産にマネーが流れ、不動産価格も上昇しました。

 著者は、バブルだけでなく他のこともすべて論理的に予想している書いていますが、その根拠が少し弱いと感じました。理由は、定量データがないこと、根拠となる定性情報に実名がないこと、複数の原因を安易にひとつに絞ってしまう傾向があること、科学的に証明されていないとされる自然現象を断定していることなどです。

 そうはいっても、説得力がなかったわけではありません。そうかも……と思わせられる視点がいろいろありました。
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2018年11月27日

「ノート・手帳・メモが変わる『絵文字』の技術」

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永田 豊志 著
中経出版 出版

 もの覚えが悪くなってから資格試験を受けたとき、マインドマップで挫折したことを思い出しました。マインドマップでポイントをまとめた他人のノートを見たことがあって、それは見ているだけで楽しく、しかも関連事項を次々と思い起こすことができ、わたしには理想のノートに見えました。それで同じようにマインドマップでまとめてみたわけです。

 でも、そのノートを作りあげる時間を捻りだせず、挫折しました。限られたスペースに必要なことを書きこめず、書き直したりしているうちに、過去問対策などが疎かになるのが怖くてやめてしまいました。

 この本に掲載されているノートや手帳のイメージ図は、絵文字が活用されているぶん、やはり見ていて楽しく、脳が活発に動いているように思われます。(著者によると、右脳を活性化する効果があるとか……。)

 絵文字でノートをとるコツが色々紹介されているので、それに従って慣れれば、絵文字を使ったメモを書くスピードもあがるのでしょうが、やはりマインドマップと同じく、わたしにとって高いハードルがあるように思われて、実践には至りませんでした。
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2018年11月26日

「幸福論」

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B・ラッセル (Bertrand Russell) 著
堀 秀彦 訳
KADOKAWA 出版

 幸福論は数多くありますが、今回はラッセルです。章立てを見るだけで、読書の半分が終わってしまうかと思うほど、整理されています。幸福になるために取り除かなければならない不幸の原因 (第 1 部) と幸福をもたらしてくれるもの (第 2 部) は、次のとおりです。

第 1 部 不幸の原因
- 何がひとびとを不幸にさせるのか?
- バイロン風な不幸
- 競争
- 退屈と興奮
- 疲労
- 嫉妬
- 罪悪感
- 被害妄想
- 世論に対する恐怖

第 2 部 幸福をもたらすもの
- いまでも幸福は可能であるか?
- 熱意
- 愛情
- 家庭
- 仕事
- 非個人的な興味
- 努力とあきらめ
- 幸福な人間

 古典だけあって、性役割の押しつけを前提とした表現もありますが、全体において鋭い観察眼だと敬服せざるを得ない内容です。

 第 1 部で少しわかりにくかったのが、『バイロン風な不幸』です。なんのために生きるのか……この世に、生きるに値するようなものはない……そういう考えのことです。読んでいて類似していると思ったのは、現代のいわゆる『自分探し』です。そういう青年たちには、生きていくだけで精いっぱいという状況に身を置いてみるよう勧めています。時代が変わっても、生きていくこと自体が脅かされなければ、生まれる悩みなのかもしれません。

 第 2 部でわかりにくかったのが、『非個人的な興味』です。これは、仕事などの事情に関係のない、自然と内から湧きでる興味をもって楽しめる趣味のようなものを指しています。思うに『熱意』に共通する部分もあるように思います。「いっそう多くの事物に興味をもてばもつほど、それだけ幸福の機会を多くもつ」と書かれてあります。

 全体を通して感じたのは、幸福は、自らを変えて手に入れるものであり決して待っているものではないもの、自分の内面と向き合いながらも外に向かってつながりをもたなければ実現できないものだということです。じゅうぶんな説得力がありました。
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2018年11月23日

「頭がいい人、悪い人の<言い訳>術」

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樋口 裕一 著
PHP 研究所 出版

頭がいい人、悪い人の話し方」がミリオンセラーになって、この本も書かれたようです。2 冊まとめて買ってあったので、失敗しました。

 読まなくてもいいかと思っていたのですが、ある方の相手をしているとき、ふと手にしてしまいました。期日に間に合わなかったとき、いつも「体調が良くないから」か「昔ならできた」のいずれかで言い訳し、決まって問題を小さめに伝える方がいるのです。この本によるアドバイスは、次のとおりです。

 体調の言い訳には、本当に心配しているところを見せて、病院で検査を受けるよう勧めるのがいいそうです。もし仮病なら、プレッシャーを感じてこの言い訳が減ることが期待できると著者はいいます。

 昔ならできたと見栄を張る人には、あまり追及せずに、温かく見守るべきだといいます。ただ、親が子供に勉強を教える際の言い訳を想定しているので、仕事でのケースに当てはめるのは無理があると感じました。

 過少申告ですませようとする人には、情報は正確に示さないと信用を失うことを教える必要があり、たとえば 15 分遅れるといいながら 1 時間遅れてくる人の場合、15 分待って帰ってしまうといった毅然とした態度をとるよう勧めています。

 最後のケースは、参考にさせていただき、わたしにとっての面倒な人にも態度で示したいと思います。
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2018年11月16日

「不思議なハンコ屋―山本印店物語」

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山本 桃仙 著
マキノ出版 出版

 東京近郊では、とても有名なハンコ屋さんの店主が書いた本です。このハンコ屋さんが有名なのは、ここでハンコを作ると運が開けるという評判と独特な可愛い書体です。

 開運について、著者はこう語っています。
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その人の人生の流れの中で、自然に僕のハンコを持つタイミングが訪れる、ということはあるでしょう。ハンコを作ったから運勢が変わるのではなく、先に運勢の流れがそういうふうに変わってきたから僕の店にやって来るということです。ハンコが先か、運勢が先か。運勢のほうが先なのです。
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 さらに、こうもいっています。
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生まれたときの運勢に合った生き方、その人自身に見合った生き方をしていて、現在使っているハンコがそれをしっかりサポートしていると感じられるときは、ハンコを作り替える必要はありません。
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 著者は、来店予約をとった方に、いま持っているハンコを持ってくるようにいい、そのハンコから新しく作り替えるべきか判断し、不要であればハンコを作らないそうです。

 著者には何かが見えているのでしょう。そして、売上第一に考えないから、山本印店のハンコに運を開く力が備わっているように見えたのかもしれません。
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