2021年01月10日

「The Testament」

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ジョン・グリシャム (John Grisham) 著
Dell 出版

 ジョン・グリシャムといえば、リーガル・サスペンスです。本作品では、30 人近い弁護士が登場しますが、要となる役割を担うのは、アルコール依存症から立ち直ろうとリハビリ施設で暮らす Nate O'Riley です。

 Nate が施設を出て、アルコール依存症から立ち直り、離婚した妻たちや別れて暮らす息子たち・娘たちとの関係を再構築しようと決め、新たなキャリアを手に入れるまでの再生物語が小説のひとつの軸となっています。もうひとつの軸は、タイトルにある The Testament (遺言) に関係する、両極端な生活を送る人々の群像劇です。

 遺言を残した Troy Phelan が有する財産は約 110 億ドルと桁外れな金額です。彼が 3 度結婚してもうけた 6 人の子どもたちが、その財産を当てにして真面目に働いたり学業に励んだりすることなく自堕落な生活を送っていたところ、Troy は、認知すらしなかった Rachel Lane に自らの財産を託し自死してしまいます。

 法定相続人である 6 人は、それまで Rachel の存在さえ知らず、思いもしなかった遺言の内容に腹を立てて遺言が無効だと申し立てるべく、金に群がる弁護士たちを総勢 22 人雇います。弁護士たちは、醜い駆け引きと策略の数々を繰り広げ、そのさまは、読んでいて驚くやら呆れるやらで、真実や正義などということばが吹っ飛ぶような展開ですが、リアリティに満ち満ちています。

 そのいっぽう Rachel は、ブラジルとボリビアの国境付近でキリスト教の布教に努めながらつましく暮らし、金銭とは無縁に生きています。大金を得る正当な権利を有するものの大金には何の興味も示さない Rachel と米国にいる法定相続人たちのギャップがあまりにも大きく、読んでいて、法定相続人の勝利は見たくないものの、Rachel が大金を受けとるとも思えず、結末が気になって一気に読み進めてしまいます。

 結末は思いもしなかったものですが、それまで描かれてきたそれぞれの人物像を裏切るものではなく、ハッピーエンドではなかったものの、不正がまかり通ったわけでもなく、世の中がこんな感じなら希望がもてると思いながら読み終えることができました。
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2021年01月09日

「投資 1 年目の教科書」

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高橋 慶行 著
かんき出版 出版

 老後 2000 万円問題が話題になり、なんとなく証券会社に口座を作ってみたものの、どう投資していいのかわからず、手にした本です。

『なんとなく』始めたほうがいいと思ったぐらいの感覚なので、この本から学ぶべきことばかりなのですが、読み始めてまず驚いたのが、目標値です。著者は、目標利益として、年利 30%〜40% という数字をあげています。これは、100 万円で始め、年利 36% で計算すると、10 年経過したとき、約 2000 万円増えている計算です。

 夢のような話なのですが、意外にも説得力がありました。理由は、著者が『大数の法則』を根拠としてあげているからです。(大数の法則とは、試行回数が大きければ大きいほど、結果として得られる出現率は理想の数値に近くなっていくというものです。コインを投げて表が出る確率は、数回だけではわかりませんが、何百回いえ何千回と投げていけば、ほぼ 0.5 になります。)

 著者は、およそ 3 分の 2 の確率で利益を得られることを淡々と続けていけば、この利益目標を安定的に達成できると主張しています。そして、その 3 分の 2 くらいの確率で利益を得られるような状況を見極めるために必要な知識、たとえば、ローソク足の見方、移動平均線の見方、トレンド相場とレンジ相場の違い、ダウ理論の理解、グランビルの法則の理解などを説明しています。

 これを一読して実践できるほどの理解力がわたしにはありませんが、著者が語る、メンタルをコントロールし『淡々と』トレードを続けていく重要性は、なんとなく理解できました。ただ、かなり詳細な記録を残すことを勧めていますし、仕事に追われながら片手間にこなすのは難しい気がしました。
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2021年01月08日

「NO HARD WORK! 無駄ゼロで結果を出すぼくらの働き方」

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ジェイソン・フリード/デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン (Jason Fried/David Heinemeier Hansson) 著
久保 美代子 訳
早川書房 出版

 タイトルを見て、にわかには信じがたいと思いましたが、著者たちがソフトウェアパッケージの開発を仕事としていることを考えると、いくらか現実味が感じられました。

 著者たちが共同創設者のベースキャンプ社で無駄だと考えることを実際に読み進めてみると、これまでわたしが大勢に抗えず口に出せずにいたことや、ずっと目を逸らしてきたけれど本当はそうすべきではないかと頭の片隅で思ってきたことが数多くありました。そのいっぽう、本当に思いつきもしなかったこともありました。

 わたしの勤務先の方向性とはまったく異なるものの、強く頷いてしまったのは『人が何かを好むか嫌うかを問題にするが、人はしばしば、好き嫌いより、使い慣れているかどうかを重視して、慣れているものがいいと考えるものだ。それを奪うのは暴力的な行為で、親切ではない』という部分です。

 これはソフトウェアのアップグレードの話です。ベースキャンプ社は、驚くことに、21 年にわたってリリースしてきたすべてのバージョンをサポートし続けています。もちろん古いバージョンをサポートするのにもコストはかかりますが、それはかつて自分たちが生み出した『遺産の維持費』と考えています。

 わたしの勤務先では、フィーにつき一種の従量制を採用しているプロダクトでは、多くのユーザーが使って大量のデータを処理している場合、つまり多額のフィーをいただいている場合、例外的に古いバージョンをサポートすることがあります。しかし、ベースキャンプ社ではユーザー数が多かろうと関係なく 1 社あたりの請求額をすべて統一しているため、このような発想は生まれようがありません。

 彼らの一律定額料金制度は、ズバ抜けて高い支払いをしている顧客、つまり要望を優先させなければならない顧客を生まず、自分たちの意思とさまざまな顧客の声に基づいてソフトウェアをつくる自由をもたらしたというわけです。業界の常識に捉われてきたわたしが思いつくことができない発想です。

 そのほかベースキャンプ社では、提案者が練りに練って会議で発表したことに対し、その場で聞いた人々が条件反射的に意見を言うのをやめて、文章化された提案を検討し、条件反射ではないフィードバックをすることにしています。また、さまざまな知識や経験を有し、周囲から頼りにされている人材が、自身の業務に支障をきたすことがないよう、大学のオフィスアワーのように相談を受ける時間を定めたりする工夫も実施しています。

 大きな気づきや参考になる小さな事例が詰まった本でした。
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2020年12月15日

「狭き門」

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アンドレ・ジッド (André Gide) 著
山内 義雄 訳
新潮社 出版

愛と同じくらい孤独」でジッドの名があげられているのを見て、そういえば……と思い出して引っ張り出してきた本です。

 タイトルは、主人公ジェロームが牧師に読み聞かされたルカ伝第 13 章 24 節から来ています。『力を尽くして狭き門より入れ。滅びにいたる門は大きく、その路 (みち) は広く、之より入る者おおし、生命 (いのち) にいたる門は狭く、その路は細く、之を見いだす者すくなし』。

 このひたすら精進することを求めるようなことばを受けてジェロームがその思いを向けたのは 2 歳年上の従妹アリサで、アリサに相応しい自分であるべく最大限努めると決めます。当のアリサもジェロームに好意を寄せ、より一層自分を高めようと決めますが、ふたりはハッピーエンドを迎えませんでした。

 アリサが考える愛や幸福は、当時の女性が思い描くようなものでもなく、ジェロームが期待するようなものでもなく、神とともにあるものでした。彼女は、日記にこう書いています。
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 いかに幸福なことであっても、わたしには進歩のない状態を望むわけにはいかない。わたしには、神聖な喜びとは、神と融合することではなく、無限にして不断の神への接近であるように思われる……もし言葉を弄することを恐れないなら、わたしは《進歩的》でないような喜びを軽蔑する、と言ってもいいだろう。
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 神への道を進もうとするアリサは、こうも書いています。
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 主よ、ジェロームとわたくしと二人で、たがいに助けあいながら、二人ともあなたさまのほうへ近づいていくことができますように。人生の路にそって、ちょうど二人の巡礼のように、一人はおりおり他の一人に向かって、《くたびれたら、わたしにおもたれになってね》と言えば、他の一人は《君がそばにいるという実感があれば、それでぼくには十分なのだ》と答えながら。ところがだめなのです。主よ、あなたが示したもうその路は狭いのです――二人ならんでは通れないほど狭いのです。
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 アリサは、そう結論を出して、ひとり神のもとへ旅立ちました。宗教をもたないわたしは、そんなアリサに共感できませんでしたが、ジッドがアリサという登場人物に羨望にも似た優しいまなざしを向けていたように思えました。

 巻末の解説によると、ジッドの妻マドレーヌがアリサのモデル的存在だったそうです。
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2020年12月14日

「だから、もう眠らせてほしい」

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西 智弘 著
晶文社 出版

 著者は、緩和ケアに従事する医師で、安楽死を望む患者の意思にも一定の理解を示すものの、たとえ安楽死制度があっても、自発的に死に向かおうとする人をひとりでも減らしたいと考えています。

 そんな姿勢の著者が、実際に安楽死を希望した患者を診察した経験から、ご自身の考えを深めていったプロセスが、この本には書かれてあります。そのため、先ごろニュースになっていた ALS 患者のように身体的自由を失われた精神的苦痛がおもな理由と思われるケースなどは含まれず、安楽死を包括的に議論するということではありません。

 それでも著者が辿ったプロセスを読むと、共感できる部分と共感できない部分があることに気づかされました。

 自分のものとは違う考え方だと感じたことのひとつは、『日本と欧米では、死は個人のものなのか、家庭内のものなのかという文化的概念が異なる』というものです。たとえばオランダでは個人の生き方を尊重した結果、安楽死が増えているが、日本では安楽死制度があっても、周りの人たちに支えられていれば、安楽死は選ばないという意見です。わたし自身は、現代においてその対比は疑わしいと思っています。

 逆にそのとおりだと思ったのは、『安楽死に関係する人が強い人と弱い人に二極化している』という考えです。生き方と同様死に方を選ぶ発想から安楽死をひとつの選択肢として考える強い人がいるいっぽう、日本が貧しくなって相互援助が成り立ちにくい状況のなか周囲から見捨てられて安楽死しか選択肢がないように感じる弱い人がいるという意見です。その状況で良いというつもりはまったくありませんが、その現実を直視して議論していく必要はあると感じました。

 身近なところで緩和ケアを見た結果、自分が癌の終末期を経験するとしたら、持続的鎮静を選びたいと思うようになったので、医療の現場が鎮静をどう捉えているかわかったことは良かったと思います。
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2020年12月13日

「百年の轍」

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織江 耕太郎 著
書肆侃侃房 出版

 タイトルにある『百年』は、家系における 4 世代という期間や林業が『百年』産業と言われることに関係しています。轍は、軌跡と言い換えることができます。

 その 4 世代は、矢島家、岩城家、鬼塚家といった家族を中心に描かれます。矢島家の 3 世代目にあたる矢島健介は、父親の矢島裕一の通夜で見知らぬ人たちと会ったことをきっかけに、自分のルーツを知りたいと思い、新聞記者としてのフットワークをもって過去を調べ始めます。

 その過程で、第二次世界大戦や林業の衰退といった社会環境だけでなく、自分たちの家族に降りかかった問題と、それがこれまで受け継がれてきた事実を知ります。そして物語自体は、矢島健介の息子、周平の世代で終わります。

 物語の最初のワンシーンは、100 年以上も前に伝統木造構法で建てられたある旧家の解体から始まります。そして、最後に同じシーンに戻ってきたとき、その解体は、さまざまな解体の象徴のように読めました

 床柱のある伝統木造構法、妻たちが陰で家長を支える家系、意にそわずとも命を賭して戦わなければならない状況が生んだ過ちなど、すべての終焉に見えました。わたしたちがこの百年間で失ったものと得たものそれぞれを思い起こさせるような物語でした。
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2020年12月12日

「愛と同じくらい孤独」

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フランソワーズ・サガン (Françoise Sagan) 著
朝吹 由起子 訳
新潮社 出版

 サガンが 18 歳のとき「悲しみよ こんにちは」を書いたということを、自分が 18 歳のときに偶然知って、とても驚きました。微妙な心理や社会の暗黙のルールを捉えた彼女に羨望を覚えたように記憶しています。

 この本は、サガンのインタビューをまとめたものです。タイトルは、インタビューのなかで作品のテーマは常に『孤独』と『恋愛』だと話していることから来ていると思われます。

 はっとさせられたことがいくつもありました。

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愛することはただ《大好き》ということだけではありません。特に理解することです。理解するというのは見逃すこと……余計な口出しをしないことです。
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人間は一人孤独に生まれてきて、一人孤独に死ぬのです。その間はなるべく孤独にならないように努めるわけです。人間は皆孤独だと《感じ》ていて、そのことを非常に不幸に思っている、とわたしは心の底から信じています。
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 サガンは、孤独 (ひとりの時間を過ごすことではない真の孤独) をまぎらわせるために人がまずすることが恋愛だと考えています。

 なかでも、これまで経験としてわかりすぎるほとわかっていたのに言葉にしたことがなかったと気づかせてくれた次の言葉は印象的でした。
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想像力は最大の美徳です。頭、心、知能、すべてに関わりがありますから。想像力はなかったらおしまいです。
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 そこにあることが見えていたのに、言語化できていなかった何かは、わたしのなかにまだあるのかもしれません。
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2020年12月11日

「空ニ吸ハレシ 15 ノココロ」

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園田 由紀子 著
株式会社PHPエディターズ・グループ 出版

 帯には『往復書簡で描くある家族の物語』とも『実話を元に描く感動作』とも書かれています。いまの時代、実話が元になっていて往復書簡というのが、なんとも古風な雰囲気を醸しますが、2007 年から 2008 年にかけてのことなので、そう古い話ではありません。

 手紙をやりとりしているのは、夫と死別して老人ホームに入居した女性と、彼女の孫で入学を機に寮暮らしを始めたばかりの女子高生です。タイトルは、孫宛てに書かれた手紙に登場する石川啄木の詩の引用からきています。
 不来方 (こずかた) のお城の草に寝ころびて
 空に吸われし
 十五の心

 自らの若かりしころを思い、孫の年齢を思い、思い出した歌なのかもしれません。この祖母と孫の往復書簡が成立したのは、いまの若い世代のことばを説明しつつ祖母に宛てて手紙を書く理沙のやさしさと、孫の世代が知らない過去の話を伝えつつも押しつけがましい書き方を避ける妙子の思いやりがあったからだと思います。

 しんみりとする最後でしたが、いまの殺伐とした時代に心が和みました。
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2020年11月16日

「白内障かなと思ったら読む本」

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川原 周平 著
幻冬舎 出版

 眼にステロイドを使っていると白内障が進むという話を聞き、ステロイドを大量に使っている不安から、この本を手にしました。

 驚いたのは、眼科の手術でもコンピューターが導入されていることです。手術は、患者の眼を拡大して映し出す顕微鏡をのぞきながら行われます。著者が最新鋭の手術支援システムだと紹介する『カリスト・アイ』は、そこに術前の検査データやシミュレーション画像も映し出すそうです。

 これにより医師は、カリスト・アイが示す切開の位置などを画面で見ながら手術を進めることができ、安全かつ質の高い手術を実現することができるようになったそうです。ただ、高精度な機械を操作する医師にも相応の知識と技術が求められるため、誰でも容易く手術できるようになったわけではなさそうです。

 一番参考になったのは、白内障の手術をする病院を選ぶ際のチェックポイントです。

1. 硝子体手術ができる
2. 眼内レンズの選択肢が多い
3. 検査や手術に使う機器が新しい
4. 視能訓練士がいる
5. 『今すぐ手術を』と強要してこない
6. 乱視も矯正できる
7. 手術件数を過信しない

 5.だけは、素人でもわかりますが、そのほかの項目も将来参考にさせていただきたいと思います。
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2020年11月15日

「小説 滑走路」

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萩原 慎一郎 原著
藤石 波矢 著
KADOKAWA 出版

 タイトルに「小説」とあるのは、「滑走路」という萩原慎一郎の歌集をもとに映画化された「滑走路」のノベライズという意味です。歌集にあまり馴染みがないので、読み慣れた小説の形式のほうがいいかと思い、手に取りました。

 萩原慎一郎という歌人のことを知りませんでしたが、短歌の世界では、32 歳で命を絶った若き歌人として有名だそうです。自死の原因は、精神の不調とされており、原因は長年受けてきたいじめの後遺症と考えられているようです。

「小説 滑走路」では、いじめ、非正規雇用やそれに付随する格差、恋愛などがテーマとしてあげられ、どれもこの歌人に関わりの深いテーマです。

 世の中には理不尽なことが溢れています。いじめは、その最たるものかもしれません。そういったことにどう対処するかに正解はないと、わたしは思います。

 ただ、世の中は、力を合わせて理不尽に立ち向かうのではなく、少なくとも自分だけは理不尽な目に遭わないようにうまく立ち回るのが賢明という認識で一致しつつあるのではないかと思えました。そして、理不尽な目に遭った人たちに対しては『自己責任』ということばを投げつけているように見えます。

 でもこの歌人は、世の流れに逆らい、創作を通じてそういった理不尽な目に遭った人たちに寄り添っていたのかもしれません。「歌集 滑走路」も手にしたくなりました。
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