2020年04月21日

「使ってはいけない英語 100」

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デイビッド・セイン 著
NTT 出版 出版

 この類の本を読むと、自分の英語が未熟なせいで、気づかずに相手の気分を損ねていることは多々あるのだろうと思ってしまいます。

 以下はその例で、(B) を伝えるつもりで、(A) の表現を使ってしまったことがありそうです。

(A) Maybe.
そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない (何とも言えないね)。
(B) I might.
決めかねています。

Maybe. は真剣に答えている気持ちが感じられないようで、投げやりに答えたつもりはなくとも、そう伝わったこともありそうです。

(A) I can't go to the meeting.
会議に行くのは無理です。
(B) I won't be able to go to the meeting.
(申し訳ないのですが、) 会議に行けません。

can と be able to は同じだと思っていましたが、そうではないようです。can は、自分の意思を含み、能力や状況が許さない場合は、be able to を使うようです。

(A) I won't call him.
彼には電話するつもりはありません。
(B) I'm afraid I won't be able to call him.
申し訳ないのですが、彼には電話することはできないでしょう。

won't も cannot 同様、きつい印象を与えがちのようなので、これからは注意したいと思います。

 以下は、(B) の意味で (A) を言ってしまわないよう注意すべき例で、ドキッとするほど大きく意味が異なります。

(A) He left office.
彼は会社を辞めた。
(B) He left the office.
彼は退社 (帰宅) した。

わたしが苦手な the を忘れるとこんなことになるとは思っていませんでした。

(A) It'll be difficult.
難しいだろう (でもやる)。
(B) It would be difficult.
難しいだろう (だからやらない)。

わたしは、やる気満々の言葉を発していながら、粘りがないと評価されている可能性があります。

(A) I expect you to be here at 9:00.
(当然のように) 9 時に来てください (分かったね?)。
(B) You need to be here at 9:00.
9 時に来てください。

expect は、わたしにとって使用頻度の高い動詞なので、注意したいと思います。

(A) I'll try to help you.
とりあえず手伝いましょう。
(B) I'll do whatever I can to help you.
手伝えることは何でもやります。

try に頑張るニュアンスがないことは驚きました。

 正直なところ、こんなレベルで英語を使っていていいのか、自分で不安になりました。
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2020年04月20日

「ビッグデータ超入門」

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『ビッグデータ』という言葉が一般的に用いられるようになって久しいですが、その特徴として、データ量のみが注目されているように感じられます。しかし、本書によると、3 つの V、または 4 つの V によって定義されることが多いようです。Volume (ボリューム)、Variety (多様性)、Velocity (速度) で 3 つ、そこに Veracity (真実性) が加えられて 4 つになることが多いようです。

 多様性については、構造化データ、半構造化データ (スプレッドシートデータなど)、非構造化データ (SNS などのテキストデータ) が混在していることを指しています。速度については、自動運転車に搭載された各種センサーによって生成されるデータを例に、無線によって中央制御システムに即時に送られ、瞬時に分析されて自動車に送り返されなければならないとしています。真実性は、SNS などの不正確、不確実なデータから、信頼性のあるデータを得ることを求めています。

 そう考えると、巷に溢れるデータのうち、ビッグデータの 3 番目と 4 番目の定義を満たすものは限定され、ビッグデータについてはまだまだこれから理解が進む部分も多いように見受けられました。そのなかでも本書に取りあげられた失敗例、Google Flu Trends は、ビッグデータを解析する難しさが如実にあわわれていると思います。

 Google Flu Trends は、ことばの通り、Google の検索ワードから、インフルエンザの拡大傾向を把握しようとする試みで、2011 年から 2015 年まで実施されましたが、期待する結果を残すことはできませんでした。(少なくとも 50% 過大予測してしまうという結果でした。)

 これから、ビッグデータへの期待はさらに膨らむことと思いますが、Google Flu Trends のような試行錯誤は絶え間なく続くように思えます。仕事にも関係する分野なので、引き続き注目したいと思います。
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