2021年09月16日

「自動翻訳大全」

20210916「自動翻訳大全」.jpg

城西 優/山田 優 著
三才ブックス 出版

 ニューラルマシントランスレーション (NMT) が登場してから、機械翻訳が巷に浸透している印象を受けますし、『ポストエディット』という仕事も頻繁に見かけるようになりました。

 ただ、わたしは、NMT を見よう見まねで使っているレベルで、押さえるべきポイントを押さえれば、もっとパフォーマンスをあげられるのではないかと常々疑問に思っていました。

 その疑問の一部に答えてくれたのが、この本です。英日翻訳の『ポストエディット』にばかり目が行ってましたが、英日にしろ日英にしろ、『プリエディット』が大切なのだと気づくことができましたし、その注意点もある程度把握できたので、便利な本だと思います。

 たとえば、英日翻訳を NMT に任せる前に、文の区切りを明確にすること (文末にピリオドがないときはピリオドをつける、主節と従属節を分ける位置に改行を挿入する、またカンマのあと and が続くときはカンマの前で改行を挿入して並列節も分けるなど) が有効です。

 逆に日英翻訳の場合は、固有名詞を最初からアルファベット表記にしておくと翻訳の精度があがる傾向があります。また、英語と日本語の違いを意識して、英語文の構造で日本語を書いておくことも有効です。たとえば、日本語では主語を省く傾向がありますが、都度主語を明記することにより、誤訳が減ります。

 さらに、自動翻訳というより、ツールの組み合わせの妙にも気づかされました。音声を翻訳する場合、音声翻訳ソフトを使うことを考えがちですが、接客ではなく会議の場面では、Google ドキュメントの音声入力を使って文字起こしをしてから、Google 翻訳を使う方法をすすめています。文体や文の長さから想像して、そのほうが良さそうな気がします。

 こうして書籍としてまとめられてあると効率的にコツを吸収できるので、好都合です。
posted by 作楽 at 21:00| Comment(0) | 和書(英語/翻訳) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする