
大手町のランダムウォーカー 著
わかる イラスト
KADOKAWA 出版
タイトルに偽りのない本です。財務 3 表の貸借対照表 (B/S)、損益計算書 (P/L)、キャッシュフロー計算書 (C/S) をクイズを解きながら、(世界一かは別として) 楽しく学ぶことができます。クイズは、B/S や P/L の構成図や C/S の増減図が 2、3 点提示される形式です。それぞれが選択肢の企業名のどれと対応しているのか選ぶのですが、社名や商品を知っていても、意外とビジネスモデルを知らなかったと気づかされました。
たとえば、コンビニのセブン-イレブン・ジャパンとコメダ HD は、いずれもフランチャイズ率の高いチェーンですが、前者は、ロイヤリティが主な収益源となっているいっぽう、後者は、フランチャイジーに対する卸売で儲ける仕組みになっていて、その違いが如実に P/L にあらわれていました。コメダ HD がロイヤリティをほとんど取らない共存共栄モデルをとっていると初めて知りました。
そして、わかりやすさの点でわたしが一番すばらしいと思ったのが、C/S です。苦手意識があったのですが、6 つのパターンを見ていくと、C/S の役割がいまさらながら理解できた気がしました。6 つのパターンとは、以下の @健全型、A積極型、B改善型、C衰退型、D勝負型、E救済型です。






キャッシュフローの読み方がなんとなく理解できたので、読んだ甲斐がありました。