2022年09月26日

「これを大和言葉で言えますか?」

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知的生活研究所 著
青春出版社 出版

 日本語に注目した書籍なのに、誤字 (『需要』とすべきところが『重要』、『カタカナ』とすべきところが『カナカナ』と表記されたりしています)、読みの誤り (『女丈夫』を『じょじょうふ』ではなく『おんなじょうぶ』と説明されたりしています) や語源の誤り (『つつがない』の語源が、その語より新しい『ツツガムシ』にあるとされています) が見つかったのは、少し残念です。

 ただ、大和言葉を意識する良い機会になりました。一番印象に残っているのは、月の呼び名です。こんなにあったのかと驚きました。

 月齢ごとに、これだけの呼び名があるそうです。

1 日……『新月』『朔 (さく)』
2 日……『二日月 (ふつかづき)』『既朔 (きさく)』
3 日……『三日月』『眉月 (まゆづき・びげつ)』
7 日〜 8 日頃……『上弦の月』(『上弦の月』や『下弦の月』の月は、『半月 (はんげつ)』や『弓張月 (ゆみはりづき)』とも呼ばれます)
13 日……『十三夜月 (じゅうさんやづき)』
14 日……『小望月 (こもちづき)』『幾望 (きぼう)』
15 日……『十五夜の月』『望 (ぼう)』『三五の月 (さんごのつき)』
16 日……『十六夜の月 (いざよいのつき)』
17 日……『立待月 (たちまちづき)』
18 日……『居待月 (いまちづき)』
19 日……『臥待月 (ふしまちづき)』『寝待月 (ねまちづき)』
20 日……『更待月 (ふけまちづき)』『亥中の月 (いなかのつき)』
22 日〜 23 日頃……『下弦の月』
26 日……『有明月 (ありあけづき)』
30 日頃……『三十日月 (みそかづき)』『晦日 (つごもり)』

 月を待つという習慣をもたない日常を送っているので、これらの呼び名から、空を見上げて月を待っていた頃の暮らしを少しばかり想像することができました。
posted by 作楽 at 21:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 和書(日本語/文章) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする