![20080613[ChitoBara].jpg](https://witch-sara.up.seesaa.net/image/200806135BChitoBara5D-thumbnail2.jpg)
James Patterson 著
小林 宏明 訳
講談社 出版
ワシントン市警アレックス・クロス刑事が主人公のシリーズ。シリーズとしらず読み始め、前作や前々作の事件と思われる事件に触れる説明箇所があるものの、気にせず読み進めました。アレックス・クロスは、FBIに転職しないかともちかけられるくらい優秀な警官である一方、3人の子どもがいる男やもめです。
そのアレックス・クロス。この巻では、2つの事件を追いかけます。ひとつは、殺人ですが、犯人が吸血鬼のように被害者の血を抜いたりする残忍な事件です。もうひとつは、闇将軍と呼ばれる犯人から、家族の身の危険を脅迫され、同僚が殺される事件です。
吸血鬼事件のほうは、解決前にもところどころ犯人の殺害場面の描写などがされ、凄惨なイメージが伝わってくるのですが、犯人の動機や血を欲しがる根拠などが見えず、犯人は誰なのか、あまり興味が湧かず残念です。やはり、生きた人間が登場する以上、異常者であってももう少し人物が描きこまれていてもいいのに、と少し残念です。
もう一方の闇将軍は、それに比べると、人間の執着心がよくわかり、引き込まれてしまいます。その上、その犯人の意外性も驚かされます。
そして最後に、アレックス・クロスは警官という職を離れることが書かれています。
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午前中にワシントン市警をやめるのだ。
そしてなにかほかのこと、気分を変えてもっと楽しいことをする。もしかしたら、自分は恋に落ちているかもしれないから。
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全体としては、2つの事件が絡み合い、おもしろく読めると思めたのですが、上記のようにアレックス・クロスの次が示唆されていても、次の巻を読みたいという気は起こりませんでした。シリーズになっているとはいえ、わたしにとっては、あまりアレックス・クロスは魅力的ではなかったからだと思います。すぐれた頭脳をもつ優秀な警官にはあまり共感できませんでした。わたしはもっと人間くさく、わりきれない感情を抱えている人物のほうが好きなんだと思います。
以前から、時々訪問させて頂いています。
(読み逃げでしたが・・・)
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がんばってください!!!!
コメント、ありがとうございます。
自分の読書記録なので、好き嫌いが前面に出てしまっていますが、もしよろしければ、思い出したときにまたお立ち寄りください。読んでいただくだけでも、一向にかまいません。