2010年02月04日

「Second Form at St. Clare's」

20100204[SecondFormAtStClares].jpg

Enid Blyton 著
Egmont Books Ltd 出版

Summer Term at St. Clare's」に続く、シリーズ4作目です。

 双子がSt. Clareに入学して1年がたち、2年生に進級します。読んでいる側のわたしも3冊のあいだにイギリスの寄宿学校の雰囲気になれてきましたが、それでもやや驚いたことがありました。

 秋に始まるこの学期では、1年生の多くは2年生に、2年生の多くは3年生に進級したのですが、双子が入った2年生には3年生に上がらなかった生徒がふたりいました。アンナとエルシーです。先生たちは、そのふたりを主席生徒とすることにしました。しかし、このアンナはややものぐさで、エルシーは意地悪このうえない性格で、どちらも優秀とは言い難いのです。

 当然、2年生たちは意地悪なエルシーと衝突し、リーダーとして受け入れ難いと考えるようになります。そして、みんなで話し合い、エルシーに直接そのことを伝えます。一方、アンナのほうは、エルシーがリーダーとしてみんなに受け入れられない以上、面倒でも自分でリーダーの役割を引き受けなければならないと覚悟を決めます。

 驚いたのは、そのあとです。アンナは、先生たちにみなで出した結論、つまりエルシーをリーダーから外すということを伝え、先生たちはその決定を尊重します。先生たちは、エルシーが起こした問題の詳細を訊こうとはしません。ただ、2年生のなかでも信頼おける生徒たちもその決定に同意したかを手短に確認するだけです。

 15歳くらいの生徒が集まるこのクラスの運営をこういうかたちで任せられる彼女たちは、わたしの15歳時代とは随分違うと感じました。日本の教育現場は、学力だけで生徒の力をはかり過ぎてきたのかもしれないと、思いました。あるいは、わたしの周囲だけが幼かったのかもしれませんが。

 今回も新入生を中心にいろいろ起こりますが、最後はハッピーにおさまります。5作目も楽しみです。
posted by 作楽 at 00:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 洋書(Young Adult) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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