2010年03月09日

「Kitty at St. Clare's」

20100309[KittyAtStClares].jpg

Pamera Cox (Enid Blyton) 著
Egmont Books Ltd 出版

The Third Form at St. Clare's」の続編。このSt. Clareシリーズにしては少々強引な滑り出しで始まります。キティという新入生が、なんとヤギを連れてSt. Clareにきたのです。もちろん、学校側としてはヤギを受け入れるつもりなどなかったのですが、事前にキティの保護者から校長宛に送られてきた手紙で、コート(coat)を持たせてよいかと問い合わせがあり、プライベートな時間に限るのなら構わないと返事をしてあったのです。しかし、キティがヤギと学校に到着して判明したのは、それはヤギ(goat)を連れて行ってよいかという問い合わせだったというのです。動物も物も同じように扱う英語の動詞を考えると成り立つ話ではあるのですが、やはり常識的に苦しいことは否めません。

 しかし、その違和感が過ぎるとあとは面白くすいすいと進みます。ヤギを連れてくるだけあって、キティの描かれ方は破天荒で、ヤギ自身もこの巻メインのいたずらに大きく貢献します。

 そのいたずらというのは、キティがひとりで計画し実行に移し、クラスメートにとっても大きな驚きとなります。結果だけを見れば、かなり酷いいたずらなのですが、キティにはキティの正義のものさしがあり、それを貫くための仕打ちなのです。読んでいるほうも胸がすく思いでキティを思わず応援してしまいます。

 しかも、あと味がいいことに、校長はそのキティの事情を冷静に聞いたうえで、判断を下すのです。つまり、悪意をもって人を陥れるいたずらと、その悪意に対抗するためのいたずらとは、異なった対処をするのです。

 結果重視の普段の生活では、そういう柔軟さや公正さを忘れがちなので、新鮮な気持ちで読めました。
posted by 作楽 at 00:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 洋書(Young Adult) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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