2006年07月04日

「千円札は拾うな。」

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安田 佳生 著
サンマーク出版 出版

 自分が変わる、というプロセスはどうなっているのでしょうか。すでに持っている何かを捨て、その空いた手で何か新しいものを掴むという2つのステップで成り立っている、と私は思っています。

 大人の場合、今、何も持っていない、ということはあり得ないのです。自分の判断基準、行動のパターン、友人関係など、すでに慣れ親しんだものが自分の中にあるはずです。それを捨てることは難しいことです。もう2度と手にできなくなる可能性を考えたり、それよりも悪いものを手にすることだって想像してしまうのです。

 そこで、今持っているものに執着すると、未来永劫、もっといいものを手にするチャンスは巡ってこないように思えます。

 この「千円札は拾うな。」はそんな人生における考え方の取捨選択について、書かれています。"千円札を拾う"という考えを捨てて、もっと上のもの、たとえば"1万円札"を拾うことを考える、というコンセプトのもと、こういう考えは捨てるべき、こういう観点から見てみるべき、と広く浅く、ビジネス中心に色々なトピックが読みやすく書かれています。

 インパクトのある本のタイトルを見ると斬新なアイデアの宝庫を想像してしまうのですが、意外にも、どの考え方も特別目新しいものではなく、社会人として経済活動に参加していれば、同じような考え方に接したことがあるトピックが多いと思います。でも、案外、そのとおり行動に移している人は少ないのではないでしょうか。それは、なぜなのでしょうか。

 この本のトピックに沿って、今の自分の考え方に疑問を持ったり、具体的にどういう風に変えていくべきか考えたり、自分の方法のほうが優れていると考える根拠を整理したり、そういうきっかけとして、この本はいいと思います。ただ、この本はあくまでもきっかけであり、行動の起こし方や意識の変え方などのような詳細はありません。自分の中の棚卸しの目次のような役割に活用できる本だと思います。
posted by 作楽 at 21:36| Comment(0) | TrackBack(1) | 和書(その他) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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