2011年12月09日

「飲めば都」

20111209「飲めば都」.jpg

北村 薫 著
新潮社 出版

 読んでいると、会社に入って間もないころのことが思い出されます。なにしろ大昔のことですし、技術職ばかり集まる部署にいたので、雰囲気はおっさん集団でした。

 一方、こちらの作品は、女性視点で彼女の先輩方も既婚/未婚の女性陣なので、わたしの知るおっさん集団と似た雰囲気を醸しだしているのは、不思議な気がしました。出版社が舞台なので、労働時間ひとつとっても苛酷ですから、そんななかで仕事をするとなれば、やはり女性の職場という空気はなくなるのかもしれません。

 感想をひとことでいうと、物足りなさを感じてしまいました。恋愛あり失恋あり結婚ありと盛りだくさんですし、薀蓄も散りばめられていて、とても読みやすいのに、なぜに物足りないのか自分でもはっきりとは掴めません。もしかしたら、主人公と同じ会社員として、登場人物がステレオタイプというか、新鮮味が感じられない存在に見えてきたせいかもしれません。あるいは、呑兵衛の新人女性編集者の失敗談から始まったあたり、楽しく読めただけに、高い期待を抱きすぎたせいかもしれません。
posted by 作楽 at 07:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 和書(日本の小説) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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