2013年08月12日

「現役営業マンが明かす 不動産屋のぶっちゃけ話」

20130812「現役営業マンが明かす 不動産屋のぶっちゃけ話」.jpg

関田 タカシ 著
彩図社 出版

 タイトルには「ぶっちゃけ話」とありますが、さすがに、これからも仕事を続けていく立場である現役営業マンだけに、そう危ない話はありません。ただ、そういう意図だったのね、と納得できることが、いくつかありました。

 たとえば、マンション限定チラシです。「XXマンションのお部屋を探しているお客様がいらっしゃいます!」というチラシを幾度か見かけたことがあるのですが、その不自然さに、どういう仕掛けなのかと疑問に思っていました。

 引っ越し先の場所を検討するとき、お子さんがいらっしゃる方ならこの学区とか、持病がある方ならこの病院の近くとか、会社員なら通勤の楽な沿線とか、そういう絞り方をするのはわかりますが、このマンション限定で探すというのは、不自然です。そういう人もいるかもしれませんが、チラシを見る頻度を考えると不自然だと感じていました。

 著者によると、このチラシの意図は、媒介契約をとることにあるそうです。つまり、XXマンションで売却を希望する住人がいて、その物件が市場に出てから2か月を過ぎても売れ残っている場合です。媒介契約は、3か月を超える契約ができないので、2か月を過ぎても売れない場合、売主は、同じ不動産屋さんと媒介契約を更新するか、違う不動産屋さんにお願いするか、迷うのでしょう。そこを狙った広告というわけです。

 あと、粘る営業さん相手の断り文句が載っていますが、断りづらい状況になったとき、役立つと思います。
posted by 作楽 at 20:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 和書(その他) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック