![20070411[ILikeMe].jpg](https://witch-sara.up.seesaa.net/image/200704115BILikeMe5D-thumbnail2.jpg)
Nancy L. Carlson 著
Puffin Books 出版
「本を読むわたし―My Book Report」で知った絵本、「I Like Me!」。絵本を卒業する年代になっても、著者の華恵さんが好きな絵本に選んだわけがわかるような気がします。
昔、仕事関係の本か何かで読んだのですが、自分で自分のことを褒めてあげなければいけない、とありました。仕事でプロジェクトを運営し、それがクローズすると、やはり反省点を挙げ、今後に活かそうということになります。数字としては充分黒字になっても、反省点のないプロジェクトなどありません。結局は、反省点が列挙されることになります。
そうなると、自然と気持ちは沈みます。そんなとき、「私は頑張ったし、悪くはない結果だった」と自分で自分を褒めるべきだというのです。人が褒めてくれなくても、自分は自分の味方であるべきという考えです。
「I Like Me!」を読んで思い出しました。
主人公であるブタの女の子の親友は自分自身。落ち込んだときでも、自分で自分を楽しい気分にするのです。たとえ、間違いをしてしまっても、何度でもチャレンジして、できる自分になってしまいます。そんな自分が大好きで、それはいつだって変わらないというのです。
しかも、自分の丸いお腹や小さい足も好き、と外見上あまり一般受けしない自分の体のことも好きと堂々と言えるブタの女の子を見ていると、自然と笑顔になります。
仕事などでストレスを感じ、出社拒否になったり、うつ病と診断される人が最近、増えていると話題になります。もし、そういう人たちも、自己肯定ができると、状況は違ったものになるように思えてなりません。
こういう絵本に子供のときから慣れ親しんでいるということは理想です。でも、遅すぎるということはないのだと思います。「大人が絵本に涙する時」にもあるように、大人になってから、こういう絵本に接し、乾いた心が癒されてもいいのではないでしょうか。