
新井 一 著
大和書房 出版
人口ピラミッドがいびつになりすぎて年金制度の現状維持が無理になったいま、大手企業でずっと働き続けたような方々は別かもしれませんが、老後の不安から逃れられないのが普通になったのではないでしょうか。わたしも、このままずっと働き続けなければ暮らしていけないと思っています。
そうはいっても、政府が 70 歳まで雇用を継続してくれといったからといって、70 歳まで続けられる仕事は限られているのではないでしょうか。そう思うと複業は有効な手段だと考えるようになり、この本にヒントを求めました。
会社員が別の仕事をもつという前提に限ってのことですが、すごく納得できた点が 3 点あります。
1 点目は、好きなこと得意なことに限ること。収入のためにイヤイヤしていては起業する意味がなく、進んでやりたいと思うことに絞る必要があります。
2 点目は、人の役に立つこと。きれいごとのようにとられがちですが、たとえ月 5 万円を目標とする収入の少額な対価とはいえ、それを支払ってくれる方の視点を忘れないことは大切です。
3 点目は、すぐには諦めないこと。安定した収入があるわけですから、試行錯誤を重ね、壁を乗り越えていく期間は長めにとれると考えるべきで、収入があるから無理に別の仕事をしなくても……という方向に流れないことです。
特に 1 点目は参考になりました。