2007年07月10日

"Break the ice"

 『Assassin (Lady Grace Mysteries)』は、16世紀のイギリスが舞台で、エリザベスT世に仕えるGraceという13歳の少女が主人公です。犬と戯れたり、木に登ったりするのが好きな、ちょっとやんちゃなお嬢様なのですが、殺人事件が起こるとその調査に乗り出すような好奇心旺盛さも持ち合わせています。といっても、その殺人事件の容疑者がまさに婚約しようとしていた相手となれば、仕方がありませんが。

 その『Assassin』の中には、Graceが婚約者を選ぶパーティの場面で次のような描写があります。
<<<<<
 They (cushions) had laid a floor of polished wood to dance on and the musicians in the corner began a Burgermeister dance to break the ice. It's such a silly German dance; you can't be dignified when you're wagging fingers and linking arms.
>>>>>

 "break the ice"という表現がひっかかったのは、"ice breaker"という表現についてのスピーチを聞いた記憶があったからです。それなのに、残念なことにその内容が思い出せません。

 『Scholastic Dictionary of Idioms』には、"Break the ice"の起源が以下のように解説されています。
<<<<<
 As early as the late 1500s and early 1600s, writers like Shakespeare were using this expression. It originally came from navigation through waterways frozen over with ice. Special boats had to break through the ice, clearing the way before any ships could sail. The meaning was transferred to getting a conversation started or making an acquiaintance. "Ice" in this idiom represents a cold or awkward feeling among people, especially strangers.
>>>>>

 "break the ice"は、1500年代の終りあるいは1600年代の初頭に、シェークスピアなどが用いた表現だそうです。元々、氷を粉砕する機能を持った船が先導し、氷海を進むさまを、知らない人同士の会話の始まりに喩えられるようになったようです。氷は人と人の間の、特に知らない人同士の、気詰まりな雰囲気を指しているのだそうです。

 『Wiktionary』で、"ice breaker"を検索すると、氷が張った海を先導する、氷を砕く機能を持った船の説明のほかに、次のような説明もありました。
<<<<<
 A game, activity, humourous anecdote, etc., designed to relax a group of people to help them get to know each other.
>>>>>

 『Assassin』にあるダンスも、その時代においては、知らない人同士の雰囲気を和やかにするものだったので、"ice breaker"に含まれるのでしょう。

 しかし、知らない人同士のあのぎこちない雰囲気をiceに喩えるのは、ぴったりのように思います。

○○出典○○

Assassin (Lady Grace Mysteries)
著者: Patricia Finney
出版社:Delacorte Press

Scholastic Dictionary of Idioms
著者: Marvin Terban
出版社:Scholastic Reference

『Wiktionary』
URL:http://en.wiktionary.org/wiki/Wiktionary:Main_Page
posted by 作楽 at 00:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 本で見つけた表現(英語) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック