2020年09月01日

「ぶれない―骨太に、自分を耕す方法」

20200901「ぶれない」.png

平山 郁夫 著
三笠書房 出版

 あらゆる方の人生にあてはまる教えが詰まった本だと思います。そうは言っても、人生を豊かに過ごすための基礎といえる内容なので、もっと若いころに読みたかったと思います。

 印象に残ったのは、次のようなことばです。
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失敗しても失敗してもくじけずに努力する姿が「生 (せい)」そのものだと思う。そこに人間としての美しさがあり、美しさは必ず相手に伝わる。
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 この美しさが、品位や品格ということばで表現され、画品 (絵の品格) に影響すると述べられている箇所もありました。
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品位や品格というのは、無理やりひねり出すものではなく、自然とにじみ出てくるものだと思います。にじみ出るものが何もなかったり、希薄だったりすれば、どんなに技術的なことを取り繕っても、いつかは馬脚をあらわしてしまいます。何事についても、人間的な修行が大切だというのは、にじみ出る中身、品格を充実させるためなのです。
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 修行については、次のような表現で説明されています。
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石をみがくのと同じ気持ちで、『より美しく』という純粋な気持ちを持って自分をみがく。
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 純粋な気持ちというのは、損得勘定でもなく、どこかで役立てようという功利目的でもなく、自分を立ち上げていくことだそうです。

 もし、生きることが自分をみがくことだというのが本当なら、救われます。そしてみがくとどうなるかについては、こう書かれてあります。
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芸術家だけでなく、何事においても、技術のあるなしに関係なく、一番必要なのは世界観や理念でしょう。これをみがいてこそ人は大きくなり、みんなが納得してついてくるような『ぶれない人間』になるのだと思います。
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 この本を通して、この大家が、偉大なことを成し遂げただけでなく、品格ある偉大な方だという印象を受けたので、機会があれば、しまなみ海道にある平山郁夫美術館を訪れてみたくなりました。
posted by 作楽 at 21:00| Comment(0) | 和書(エッセイ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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