2021年11月25日

「コンサル一年目が学ぶこと」

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大石 哲之 著
ディスカヴァー・トゥエンティワン 出版

 コンサルティング業務の基本を新人に教えようと思っても、長らく新人という立場の方に接していなかったので、教えることが多すぎて何から始めていいのか戸惑い、この本を手にしました。新人教育の出発点として、よい本だと思います。社会人として、コンサルタントとして必要なスキル 30 点が紹介されています。

 それをわたしなりに 3 つのポイントに絞ってみました。

 最初のポイントは、考えることの大切さです。正解を覚えようとせず、どんな情報に対しても自分の意見をもち、情報を集めるのではなく、その先にある『本質を追求する思考』を身につけるべきだと著者は説いていて、この本で一番共感できました。当たり前すぎて忘れてしまいそうなポイントです。

 次は、お客さまとの関係性におけるポイントです。基本中の基本は、『ヴァリューを出す』こと、『相手の期待値を把握する』ことだと思います。前者につき、著者は、どれだけがんばったとしても、クライアントが「価値がある」と思わなければ、単なる自己満足にすぎないと語っています。また、後者については、相手が何を、どのレベルまで期待しているかを見極め、絶対に外さないようにしたうえで、相手の期待値のちょっと上を常に達成していくことを求めています。ときには、実現不可能な期待をされることもあり、相手の期待値を下げるマネジメントが必要な状況に対処することも必要になるかもしれません。いずれにせよ、クライアントのほうを常に向いているということは、最重要事項のひとつだと思います。

 最後は、作業中のポイントです。先にお客さまとの合意を形成することが大切です。仕事にとりかかる前に、まずどう考えたら答えが出るのか、その道筋を考え、そのアプローチ方法でいいのか、手順の段階で合意をとってから、作業に入るという手順を踏むことだと、著者は説明しています。

 さらにそのあとは、『アウトプットドリブン』、つまり仕事を始める時点で、最終アウトプットの骨組みをつくってしまい、そのアウトプットから逆算して作業することをあげています。また、コンサルティングするうえで外せないリサーチについては、予想できる範囲で、ストーリーラインを描いてからリサーチすることを勧めています。つまり、全般的に調査をし、集められたデータを詳細に検討して結論を出すやり方は、非効率だとしています。

 もちろん必要なスキルはこれらに限られません。ただ、自分がどこから説明すればいいのか思い出せた気がします。
posted by 作楽 at 21:00| Comment(0) | 和書(その他) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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