
小杉 拓也 著
ダイヤモンド社 出版
いまさら自らの計算力を磨く意味もないのですが、ベストセラーの理由を知りたくて読みました。
タイトルにあるとおり、2 桁の掛け算のうち、19 以下の数字に限って暗算ができるようになります。21×22 のような掛け算は含まれませんが、大切なのは、筆算以外で答えを求める方法があり、しかも、暗算できるほど簡単な手順が見つけられることを子どもでも理解できる点です。
問題解決には、それまでと違う視点をもつことも大切だと学べる本だと思います。15×19 という掛け算を例に種明かしをすると、次のようになります。著者は、独自の計算手順に『おみやげ算』という名前をつけて紹介していて、15×19 の掛け算を四角形の面積計算になぞらえています。ポイントは、四角形を分割して配置を変えるとき、一辺が 10 になるように分けることで、暗算ができるようになっている点です。


教えられた方法を実践するだけでなく、違うアプローチで答えを見つけられないかと子どもたちが思ってくれたら、素晴らしいと思います。