本山 ウリ 著
セルバ出版 出版
わたしは、時間の無駄とわかっていながら、くよくよと考えてしまうたちですが、考え方を変えるだけでは、悩みのループから抜け出せないそうです。この本によると、『自分を変えるための手段として、「思考・心・体」の 3 つの軸で習慣を変え』なければならないそうです。
この本を読んで、「思考」、「心」、「体」それぞれに対して、考え方が少し変わりました。たとえば「思考」では、くよくよと思い悩む自身を愚かだと思っていましたが、この本の『人間の脳は未だに原始時代を生きている』というコラムを読んで、「くよくよ」も自然な反応かもしれないと思えるようになりました。約 20 万年前から人間の脳の構造は変わっていないそうです。約 1 万年前に農業が始まり、約 200 年前に産業革命が起こり、約 30 年前にインターネットが普及しだしました。わたしたちの生活は短期間で激変したのに、脳は同じままです。昔は生き残るだけでも大変なことでした。ちょっとした異変に敏感だったり、協調的だったほうが生き残りやすかったことでしょう。そのため、いまとなっては気にする必要もないことを、気にしてしまうのは仕方がないのかもしれません。
「体」で印象に残っているのは呼吸です。くよくよすると眠れなくなるのが常ですが、著者は、「天然の睡眠薬」を勧めています。『4 秒息を吸った後に 7 秒間息を止めてから 8 秒息を吐く』呼吸です。慣れるまでは、あまり秒数にこだわり過ぎず、深い呼吸でリラックスすることを優先させるといいようです。そう考えると、体を軸とする習慣も有効かもしれません。
「心」の軸については、ひとつの気づきがありました。『生まれ持った性質やこれまで過ごした環境から、「我慢が当たり前」になっていることがあります』と、著者は書いています。それを読んでも何も思いませんでしたが、そのあと『特に「このくらい平気」という言葉が出たら、当たり前に我慢しているサインです』という文が続き、自身のことだと気づけました。
著者は、自分に我慢を強いるのをやめて、「セルフコンパッション」を勧めています。具体的には、@嫌な気持ちになったことに気づく、A「よく頑張ったね」と優しい声をかける、Bどうすれば少しでも楽になれるかを考える、C自分にとって本当に助けになることをする、というステップを説明しています。
ただ単に「くよくよ」するのを止めようと考えるのではなく、体を動かしたり、自らを褒めたり、ものの見方や習慣を変えることも、悩みのループから脱出するのには有効かもしれません。

