2021年07月04日

「みえる詩 あそぶ詩 きこえる詩」

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はせ みつこ 編
飯野 和好 絵
冨山房 出版

 はせみつこ (波瀬満子) 氏は、「ウリポ・はせ・カンパニー」を設立し、ことば遊びや詩で構成されるステージをプロデュースしていました。そのため、この本でもことば遊びが中心になっています。

 最初に登場する「いるか」(谷川俊太郎作) は、リズムよく同音多義を楽しんでいて、動物のイルカの絵が描かれてあります。

 いるかいるか
 いないかいるか
 いないいないいるか
 いつならいるか
 よるならいるか
 またきてみるか
 いるかいないか
 いないかいるか
 いるいるいるか
 いっぱいいるか
 ねているいるか
 ゆめみているか

 食い意地がはっていて、擬音語・擬態語が好きなわたしが気に入ったのは「たべもの」(中江俊夫作) です。

 もこもこ さといも
 ほこほこ さつまいも
 はりはり だいこん
 ぱりぱり たくあん
 ぽりぽり きゅうり
 かりかり らっきょう
 つるつる うどん
 ぬるり わかめ
 ねとねと なっとう
 くるんくるん こんにゃく
 しこしこ たこ
 しゃきしゃき はくさい
 こりこり こうめ
 ぷりんぷりんの とまと
 ぴんぴんした たい
 あつあつの ふろふきだいこん
 ほかほかの ごはん

 声に出してリズムよく読みたくなる詩に出会える本です。また、時代や世代の異なるさまざまな詩人の作品が集められているので、新しい詩人にも出会うこともできると思います。
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2021年04月30日

「地図でスッと頭に入るアメリカ 50 州」

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昭文社企画編集室 編
デイビッド・セイン (David Thayne) 監修
昭文社 出版

 各州が見開き 2 ページに掲載されています。大まかな地図に、その地域の知らなくてもいいけど知っていると楽しいトリビアがイラストとともに記されているいっぽう、地図の欄外には教科書的な色合いの州全体に関する説明があります。

 地図のおかげで、これまで見逃してきたことが目に留まりました。カナダとの境にあり、アメリカの冷蔵庫と呼ばれるミネソタ州に飛び地があることを初めて知りました。ジョン・ミッチェル地図 (1755 年作成) に基づいてアメリカとカナダの国境線を引いたものの、のちの調査で地図の間違いが発覚。しかし間違った地図に基づいた国境線を引き継いだため、妙な形の飛び地『ノースウェスト・アングル』ができたそうです。

 トリビアでわたしが気に入ったのは、アーカンソー州にあるダイヤモンド・クレーター州立公園です。世界唯一の公共ダイヤ採掘場で、入場料とシャベルレンタル代だけで採れたダイヤを持ち帰ることができるそうです。2015 年に 8.52 カラットの逸品が掘り当てられたと書かれてありますが、調べてみたところ、2020 年には 9.07 カラットのダイヤを持ち帰った方もいるようです。そのサイズに驚かされました。

 比較がしやすいよう、人口、面積、世帯収入、州都、主要都市、主要産業、州の花、州の愛称、選挙人の数などの基本情報が州ごとにまとめられています。これまで州の愛称を目にしても気にかけたことはなかったのですが、今回、アーカンソー州が 1995 年に『機会の州』から『自然の州』に愛称を変更したことを知り、愛称が何かの意図をもって (アーカンソー州の場合、観光産業を盛り上げることが狙い) 公式に変更される類のものだと初めて理解できました。

 また、1 月 6 日の議事堂襲撃事件につき、当時大統領だったトランプ氏が煽動したようにしか見えなかったことと票集めにトランプ氏を頼りにしている共和党がその煽動を咎めなかったように見えたことから、以前よりもずっと各州が民主党寄りか共和党寄りかが気になるようになりました。各州の選挙人の数だけでなく、どちらの政党に傾いているのか、ひと目でわかるようになっていた点は良かったと思います。
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2021年04月14日

「のばらの村のものがたり はる・なつ・あき・ふゆ」

20210414「のばらの村のものがたり はる・なつ・あき・ふゆ」.png

ジル・バークレム (Jill Barklem) 著
岸田 衿子 訳
講談社 出版

 本棚を整理していて見つけた、昭和 61 (1986) 年出版の本です。大型本なので、絵本だと思って開き、思った以上に数多くの文章が連なっていて驚きました。

 子供だけでなく大人の想像力もかきたてられるような、緻密に練りあげられたネズミの世界が広がっています。ルビが振られているものの、難しい漢字も使われていることから、大人も対象読者に含まれているのかもしれません。カバーのそでには、こう書かれてあります。
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 麦畑のはしに小川にむかってのびる、ひとすじのいけがきがあります。
 みかけは、ごくふつうのいけがきです。でも、もっと近づいてごらんなさい。からみあった根の間には、小さなドアが、幹の葉かげには、かわいらしい窓があります。また、長い草のかげには、いくむれかのねずみの姿もみえます。
 これが『のばらの村』なのです。
++++++++++

 のばらの村の概観を描いた絵は、どこにでもある普通の原っぱにしか見えません。でも、そこは、ほかでもない『のばらの村』なのです。のばらの村に住むネズミには、みな名前があり、快適な住まいを持ち、働き者で、祝いごとが大好きです。

 たとえば、アップル夫妻は、野りんご荘に住み、アップルおばさんは料理が大好きで、アップルおじさんはきりかぶぐらの管理人です。きりかぶぐらというのは、のばらの村の倉庫で、貯蔵室、食料置き場、食器だな、乾燥室、地下室などの部屋が備えられた、かなりの施設ですが、外観は、ただの大きい切り株です。

 ネズミたちの住まいや粉ひき小屋がどうなっているのか断面から描いたイラストは、シルバニアファミリーの家のようです。下のほうの階は貯蔵室になっていたり、子供部屋のぬいぐるみにはネズミが多かったり、高い位置の収納スペースに梯子が立てかけられてあったり、なんとも細かい描写で、眺めていると想像が膨らみ、さらに細部に目がいき、また想像が刺激されるという繰り返しに陥ってしまう魅力があります。

 ジム・バークレムはロンドン郊外にあるエピングの森の近くで 1951 年に生まれたそうです。きっとこんなネズミの世界がひっそりと隠れていてもおかしくないと思える環境で育ったのでしょう。

 本物のネズミを見たときは、身体が凍りついたように動かなくなってしまったのに、この絵本のなかの世界は食い入るように見てしまいました。
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2021年04月10日

「さびしいくま」

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Clay Carmichael (クレイ・カーミッシェル) 著
江國 香織 訳
BL出版 出版

 テディベアが好きで、『くま』の 2 文字に惹かれて買った本です。

 主人公の『くま』が友達の『クララ』とはぐれてしまい、お互いを探した末に再会するというお話で、途中、『うさぎ』と『ねこ』も加わります。

『くま』には名前がないのか、『くま』が名前のようになっているのか、クララからは『くまちゃん』と呼ばれています。

 その『くま』は、ずっと『くま』と表記されていますが、一か所だけ『クマ』となっていました。『うさぎ』と『ねこ』と一緒にクララを探す場面で、『3 びきは、クマがおもいつくかぎりの場所を一日じゅうさがしましたが、クララはみつかりませんでした』と、あります。

 些細なことですが、『くま』と『クマ』では、受ける印象が少し違う気がします。『クマ』は、動物の分類としてのクマといった感じがします。どちらの表記にするか、迷われたあと、『くま』に落ち着いたのだろうかなどと想像してしまいました。
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2021年03月24日

「青森湯めぐり」

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東奥日報社 著
東奥日報社 出版

 仕事の成果が形として残れば、仕事に対してより一層やりがいが感じられると思います。そんな羨ましい仕事をしている友人がいて、先日、その成果である書籍を送ってくれました。

 青森の銭湯や湯自慢のホテルが紹介されています。わたしは、それなりに温泉が好きなものの、さすがに青森は遠いので、青森県内で行ったことのある温泉は 2 か所しかないのですが、そのどちらも掲載されていました。

 そのうちのひとつ、青荷温泉はランプの宿として知られています。『客室の明かりはランプのみ。コンセントもなく携帯電話も圏外とあって、デジタルデトックスにはうってつけ』と書かれてあります。そのとおりなのですが、実は、トイレにはコンセントがありました。せっかくの旅の思い出に写真を撮りたいと思う人が、デジカメや携帯電話をかわるがわるそこで充電したことも懐かしい思い出です。

 行ってみたいと思う温泉も 3 か所見つかりました。ひとつめは、ホテルアップルランド。名物のりんご風呂の写真に目が釘付けになりました。温泉にりんごが浮かんでいて、写真から香りが漂ってきそうです。

 ふたつめは、青森ワイナリーホテル。ワイナリーが併設されていることと、津軽平野を見渡すロケーションで星空も楽しめるそうです。

 みっつめは、星野リゾート青森屋元湯です。星野リゾートだけあって、施設内だけでも充分青森を満喫できそうなつくりになっているようです。りんご輪紙 (人・地域の輪、仕事の輪、和紙の輪、環境の輪を意味して『輪紙』と呼んでいるようです) を使った障子など青森ならではの意匠を凝らした部屋に滞在でき、『青森四大祭りのショー』を観ることもできるそうです。

 新型コロナのせいで、色々制限されるなか、自由に移動できるようになったら行きたいところのリストが、さらに長くなりました。
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