その中には、印刷にまつわる本やハガキなどを販売するミュージアムショップがあり、ギネスに世界で最小と認定されたことがある0.95mm×0.95mmのマイクロブックが26250円で販売されています。2000年に100部印刷されたもので、内容は干支(十二支)が各ページにひとつずつ印刷されています。
手のひらサイズの箱の中に、ひと回り小さなケースが入れられ、そのケースの真ん中に、小さな本を見るためのミニルーペが入っています。ミニルーペの左側に丸く作られたくぼみのひとつにマイクロブックは入っています。目をこらしてみても、それが本だとは見えません。そこに本があるハズと確信しながら、さらに気持ちを集中させて見ると、少し開き加減になった本が見えるような気がします。ため息が出るような小ささで、計り知れない技術力を感じます。
この豆本に関する資料を見つけました。このマイクロブックの小ささが一目瞭然です。。(pdf形式になっているので、Acrobat Readerがあれば、以下を開いてご覧になれます。)
印刷技術による究極の小型本「豆本」
この豆本お目当てで訪れた印刷図書館ですが、博物館の一角にある「印刷の家」で、活版印刷の体験ができることがわかり、参加させていただくことにしました。
手順は以下のようになっています。印刷する紙は、その季節に合ったものを「印刷の家」が用意してくださっています。今回は、クリスマスシーズンなので、クリスマスの時期の挨拶状の上に、英語で(ローマ字で)好きな単語を2〜3語印刷できます。
一番左のイラストが卓上印刷機で、実際に工業用で使われているものより小さいものです。上部の円盤部分にインキがついていて、ローラーがその上を転がったときにインクがローラーに付き、そのインキが活字の上にのる仕組みです。
私は何ごともなく印刷できたのですが、一緒に参加した私の友人が使った"O"(オー)の活字は上の部分が欠けていたみたいで、丸くなりませんでした。スタッフの方が欠けていない活字と入れ替えてくださったそうです。そう考えると、鉛で作られた活字のメンテナンスも試し刷りに遣う神経も、DTPとは比較になりません。
ちなみに、活字は木版もかなり使われていたようです。以下のハガキをミュージアムショップで見つけました。画数の多い漢字は、彫るのが大変で、サイズを小さくする限界があったと想像できます。
昔はこうやって、ひとつひとつ手入れされた活字を拾って、ページを作り上げ、そのページを集めて本にしていたのかと思うと気が遠くなります。そして、英語と違い、膨大な数の漢字を使う日本語の印刷の難しさを痛感しました。
私は今、コンピュータソフトウェアの仕事に関わっていますが、膨大な量の漢字を扱う難しさは、どこかしら通ずるものを感じます。
貴重な体験をさせていただきました。



